ヴィソケー・タトリ

Zdiarでのホスト、ガブリエラの家。
なかなか豪華でしょ。



ガブリエラの車でタトランスカー・ロムニッツアまで送ってもらいました。
ここからはタトリ電気鉄道でヴィソケー・タトリ周辺を周ります。
ここハイ・タトラスはハイキングのメッカなのですが、私はどちらかと言えば遠くから山並みを眺めている方が好きです。

夏の行楽シーズン真っ盛りのため、電車からは大勢の乗客が降りてきました。
このあたりは避暑地として有名で、日本でいうところの軽井沢にあたるんじゃないでしょうか。

スタリー・スモコヴェッツで乗り換えて、今度はシュトルブスケー・プレソへと向かいます。
車窓からの雄大な眺めを期待していたのですが、南側の景色はそれほどではありませんでした。
帰りの北側の車窓からはハイ・タトラスの雄姿が拝めるはず。



サムライのコスチュームを着て写真を撮っていたら、男性二人に声をかけられました。
オランダ人らしいです。
彼らは私に向かって、
「どこから来たんだ?」
などとほざきました。
この格好を見てわからないのかよ。
どっからどう見ても日本人だろ
シュトルブスケー・プレソから再びタトリ電気鉄道に乗り、タトランスカー・ロムニッツアまでの雄大な景色を堪能する予定だったのですが、この二人のオランダ人に捕まってしまい、車中でずっとしゃべりっぱなしでした。
おかげでハイ・タトラスの山なみはほとんど見れませんでした。
むう。
道中で知り合った人と話し込む。
それもまた旅の醍醐味の一つか。

タトランスカー・ロムニッツアからはロープウェイに乗ってロムニツキー・シュティートに登るつもりだったのですが、突然大雨が降り出しました。
この時期のスロバキアではよくあることらしいです。
実際、私がスロバキアにいた時もほとんど毎日のように雨にたたられました。

せっかくロムニツキー・シュティートの頂上まで登ったとしても、この雨では景色を楽しむことは難しいでしょう。
残念ながら、今回は諦めました。

土産物屋で絵葉書だけ買って引き上げることにしました。

タトランスカー・ロムニッツアのバス停で雨宿り

皮肉なことに、Zdiarに帰り着いた頃には雨はあがりました。

教会の墓地

日没までにはまだ時間があったので、Zdiarの村を散歩しました。


近所のお店で買い物。
よくわからないけど、「スロバキア」って書いてあったので思わず衝動買い。

カウチサーフィンのホスト、ガブリエラの車でZdiarの村をぐるっとひとまわり。



「これは何?」
って聞いたら、スキー場のリフトだと言われました。
冬になるとこのあたりは全面がスキーのゲレンデになるそうです。

今夜もこのレストランで食事です。


ガブリエラは近所のピザ屋にも連れていってくれました。
いや、スロバキア料理のほうがいいんですけど・・・


ガブリエラはこの日、私の他にもカウチサーファーをホストしていました。
イラン人のマシュードです。
それにしてもこのピザでけえ。
こんなの食べきれないよ。

ガブリエラ

ガブリエラとそのお母さん。
本格的な暖炉のあるシックな応接間はとてもくつろげました。
カウチサーフィンのおかげで私には分不相応のぜいたくな旅ができます。

「火が燃えてるのが見えるかい?
あそこに私の姪がいるから行っておいで」
ガブリエラがそう言うので行ってみると、確かに女の子が独り、火を焚いています。
「こんなところで何をしてるんだい?」
「なにって、火を焚いて、酒を飲んで、それから星を眺めるのよ」
彼女は「この人、なにを言ってるの?」という目で私を見ます。
そうなのです。
ここでは火を焚いて、酒を飲んで、それから星を眺めなければならないのです。
8月だというのにここスロバキアの夜は恐ろしく冷えます。
焚き火がなければほんとに凍えてしまいます。
半袖半ズボンしか持っていない私のことを心配して、ガブリエラのお母さんがセーターを持ってきてくれました。
焚き火のまわりにはいつの間にか、マシュードの他にオランダ人の若者も加わっていました。
みんなでウォッカの瓶を回し飲みし、会話が途切れたら星空を見上げます。
スロバキア人の誇るハイ・タトラスに抱かれたポーランド国境の村、Zdiar。
スロバキア最後の夜をこの場所で過ごすことができた私は幸せ者です。
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