彼に罪はない。しかし・・・

(左:ジュリアン(台湾))
今回のカウチサーフィンのゲストは、台湾から。
ジュリアンは生物工学を専攻していて、海外留学の経験も豊富。
なんと、ドイツに2年、スイスに4年!
彼はもうけっこういい歳なのに、就職する気はまったくなさそう。
旅行ばっかりしてます。
資産家の息子なのかな?

ジュリアンがくれた絵葉書。
彼は新竹というところの出身です。
この新竹という街は、台湾ではハイテク企業の集まる場所として有名なのだとか。
ペギーにジュリアンの話をしたら、ものすごい勢いで食いついてきました。
「その男の子、私に紹介してっ!」
なんでも、新竹のエンジニアといえば、「お金持ち」というのが相場なんだそうです。
六本木ヒルズのIT長者みたいなものなのかな。
ペギーはなおも食い下がります。
「その人って、イケメン?
まさか、デブじゃないでしょうね。
ね、写真は撮った?
早く見せてよ」
鼻息荒いぞ、ペギー。
こんな積極的な彼女、初めて見た。
ジュリアンとはフェイスブックの友達になったし、写真も一緒に撮ったけど、
ペギーにはないしょにしておこう。

ジュリアンはこの後、韓国にも行く予定なので、韓国のガイドブックを持っていました。
なんと、「地球の歩き方」!
日本ではすっかりおなじみのこのガイドブック、台湾でも人気なんだそうです。
確かに外見は日本版の「地球の歩き方」とそっくりなんだけど、なんか違和感がある。
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ジュリアンとは、実際に会う前から何度も連絡をとりあっていた。
彼はLINE上で私のことを見つけたらしく、頻繁にメッセージを送ってくる。
「今、東京に着いた」
「今日は名古屋に来てる」
「今、京都にいる。じゃあ今夜」
いちいち定時連絡をくれるのはいいんだけど、まだ会ったこともないんだよなあ。
実際に会ってみたジュリアンは、予想どおり、かなりなれなれしい奴でした。
でかい声で一方的にまくしたててきます。
俺の部屋はせまいんだから、そんなに大きな声をださなくったってじゅうぶん聞こえるっつうの。
でかいのは声だけではありません。
夜寝ていると、隣の部屋からものすごい爆音が響いてきます。
こんなにすさまじい「いびき」は聞いたことがありません。
たまらず私は台所へと避難しました。
自分のいびきがひどいことは、彼も自覚しているようです。
翌朝、台所で寝ている私を見つけたジュリアンは、耳栓をくれました。
彼は旅行する時、よくカウチサーフィンを使うのですが、ホストに耳栓を配って歩いているそうです。
彼も彼なりに気を使ってるんだな。
最近、めっきり暑くなってきたので、風呂上がりなどはパンツ一枚で過ごしたりすることもあります。
もちろん、女性のゲストがうちにいる時にはこんなことはできませんが、男同士だとこういう場合、気が楽です。
現にジュリアンもシャツ一枚でウロウロしています。
???
シャツ1枚!!!
なんでパンツはいてないんだ?
そんな格好でウロウロすんなよっ。
見ちまったじゃねえかよ!
「ごめん、ごめん。
替えのパンツをリュックから出すのを忘れてたんだよ」
これからは、男をホストするのはやめようかな。
ジュリアンは京都の後は大阪などをまわり、いったん韓国へと旅立っていきました。
そしてその後、また日本に舞い戻ってきています。
彼の旅行のスタイルはとても貪欲。
短期間のうちに、効率よくポイントを押さえて駆け抜けていきます。
スケジュール管理能力だけでなく、体力もずば抜けていないと、こうはいきません。
毎日、毎日、移動と観光を繰り返し、とどまるところを知らないジュリアン。
まさに旅の達人。
私の理想とする旅のスタイルです。
あれほどひどいいびきの持ち主でありながら、カウチサーフィンのレファレンスでそのことに触れているホストはいません。
彼の仁徳のなせるわざか。
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