「夢の天国、さくらの園」、原谷苑










中国人カウチサーファー、チェンの強い要望により、原谷苑に行ってきました。
彼女の情報収集能力はすさまじく、京都に来る前は琵琶湖の北端にある海津大崎にまで足を伸ばしています。
理由は、今年は例年になく桜の開花が早く、京都市内の主な桜はすでに見ごろを終えてしまっていたからです。
もちろん京都では、遅咲きの桜として有名な御室桜と原谷苑をチョイス。
とても外国人観光客とは思えません。
インターネットを利用すれば、簡単に検索することができるとはいえ、
そもそも、興味を持って調べてみようという気持ちがなければ、
これらの情報にたどりつくことはできません。
現に、京都に住んでる人でも、「御室ってどこ?」という人はいくらでもいるのです。
原谷は金閣寺の近くですが、その存在を知る外国人はほとんどいないでしょう。
もう10年以上も前の話になりますが、実は私は原谷苑のすぐ近くに住んでいたことがあります。
しかし、恥ずかしながら、原谷苑を訪れたことはこれまで1度もありませんでした。
カウチサーフィンを始める前の私の生活はひどく味気なく、
季節の移り変わりや自然の美しさを感じる余裕などなかったからです。
まさか10年以上経ってからここを訪れることになろうとは・・・
しかも中国人の女の子と!
チェンは日本の文化に興味を持っていて、私を質問攻めにします。
しかし、テレビを見ない私は、ドラマやバラエティ番組のことは何もわかりません。
カウチサーフィンを利用して日本を旅行しようかという外国人は、日本の文化に興味がある人が多いので、
最低限の芸能知識は必要だな、と最近つくづく痛感しています。
チェンの興味は芸能関係にとどまらず、本やマンガにも及びます。
彼女の話によると、かなりの数の日本の出版物が中国語に翻訳されているようです。
中国の人たちがそれらを読むことで、少しでも嫌日感情が和らいでくれればいいのですが・・・
原谷苑には「源平桜」というものも植わっていました。
1本の木に、白と赤の2種類の花をつける桜です。
私が「源は源氏の源、平は平家の平で・・・」と説明しかけると、それだけの説明で彼女はすべて理解したようです。
日本の歴史にも造詣が深い、彼女の博覧強記ぶりには圧倒されっぱなしでした。
カウチサーフィンは異文化交流の場。
そのためにも、まずはもっと日本のことをよく知らねばならない。
チェンと一緒にいると、そう思わずにはいられませんでした。
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