突然の闖入者
今日からキティが私の家にやってきます。
オーストラリアで会ってから、もうすでに10カ月ほど経ってるのか。
なつかしいなあ。
早く会いたいなあ。
キティの記事(オーストラリア)
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そわそわしながら待っていると、キティから電話がかかってきました。
おっ、やけに早いな。
まだ準備ができてないけど、まあいっか。
久しぶりにキティに会えるということで、ルンルン気分だった私ですが、
彼女の一言で奈落の底へと突き落されました。
「友達も一緒なんだけど、一緒に行ってもいい?」
え?そうなんだ。
キティだけじゃなかったんだ。
そういうことは前もって言っておいてほしかったな。
いろいろ準備もあるし。
「でも心配しないで。
彼は日本語もしゃべれるのよ。
今、電話を代わるね」
え?友達って男なんだ。
一緒に旅行するくらい仲がいいって、いったい二人はどんな関係なんだろう。
電話にでた男は流暢な日本語をしゃべります。
彼の友達が迎えに来てくれるはずだったのに、トラブルがあって夜まで会えないらしい。
夕方まで部屋で休ませてくれないか、ということだったのでOKしました。
今にも雨が降り出しそうななか、大きな荷物をかかえた旅人を外に放り出すのもかわいそうだし。
それに、彼は今夜は友達の家に泊まると言っているのです。
なにも問題はないでしょう。

左から私、キティ、そしてファブリッツォ。
キティの友達だというから、てっきり香港人かと思っていたら、違いました。
彼は北米人と南米人のハーフなんだそうです。
だから英語とスペイン語のネイティブ。
背が高く、顔立ちもどこかエキゾチック。
日本語は仕事で必要だったから自分で勉強したのだとか。
1年ちょっとでほぼネイティブレベルに達しています。
きっと彼は語学の才能があるのでしょう。
ひとしきり会話した後は、2人とも長旅でお疲れのようだったので、お昼寝タイムとなりました。
・・・・・・・・・
そして夕方。
私とキティは近所のスーパーに夕食の材料を買いに行くことになりました。
「じゃあ、俺たちは買い物に行くから(だからそろそろ出ていってくれないかな)」
と言うとファブリッツォは
「OK.じゃあ行こうか」
え?
君も一緒に来るの?
ということは、夕食も一緒に食べるつもりなのか。
うーむ。
せっかくキティと二人きりになれると思っていたのに、残念。
まあいいか。
どうせ夕食の後は彼は出て行くのだし。
あともうしばらくのしんぼうだ。

ファブリッツォは納豆も平気で食べれます。

食事の後は、キティの持ってきてくれた中国のワイン(?)をみんなで飲みました。
しかし、ファブリッツォはいったいいつ友達の家に行くつもりなんだろう。
友達と連絡を取り合ってる様子もありません。
彼がトイレに行ったすきに、キティを呼んで小一時間問いつめてやりました。
「いったいどうなってるんだよ。
夕方まで俺の家で休憩した後は、友達の家に行くはずじゃなかったのか?」
「そんなこと私に聞かれたってわからないわよ。
ファブリッツォに聞きなさいよ」
「わからないって、無責任じゃないかよ。
ファブリッツォは君の友達なんだろ」
「だから知らないって言ってるじゃない。
彼とは今日、飛行機でたまたま隣の席になっただけで、それ以上のことは何も知らないのよ」
な・・・
そんな得体の知れない奴を、気安く俺の家に連れてくるなよっ!
そうこうしているうちに、夜も更けてきました。
ファブリッツォが言いにくそうに切り出します。
「悪いんだけど、マサト、今夜は君の家に泊めてくれないかな?」
はいはい。
なんとなーくこういう展開になりそうな予感はしてましたよ。
というわけで、どこの馬の骨ともわからない人間を泊めることになってしまいました。
何をやってるんだろう、俺は。
カウチサーフィンを通り越してしまった気がする。
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