すべての男は消耗品である
昨日、私との約束をすっぽかした女の子から連絡があった。
「ごめんなさい。今やっとWiFiがつながったの。
明日はいつ会える?」
よくもそんなことが言えたものだ。
その気になりさえすれば、私に連絡することはできたはずだ。
そのために携帯の番号も教えてるんだし。
この子はいったいどういう神経をしているのだろう。
私が返事をしないでいると、さらにメッセージが届いた。
「インドネシアからおみやげも持ってきてるし、
どうしてもあなたに会いたいの」
おみやげにつられたわけではないが、結局彼女と会うことにした。
数ヶ月間、facebookやLINEで連絡を取り合ってきたのだ。
これも何かの縁だろう。

シスミ。祇園にて。

金閣寺

伏見稲荷

牛丼屋にて夕食。

調味料をドバドバかけるシスミ。
さすがはインドネシア人。
これでもまだ物足りないらしい。
彼女が来ている服はバティック。
インドネシアの特産品だ。

となりに座った女性が、いきなりシスミに話しかけてきた。
なんと、彼女もインドネシア人らしい。
シスミがバティックを着ていたから、インドネシア人だとわかったのだろう。
京都の小さな牛丼屋で、インドネシア人同士がとなりの席に座る。
なんという偶然なんだろう。

シスミがくれたおみやげ。
たぶんコーヒー。

これはなんだろう?
やっぱりコーヒーかな。
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シスミにはインドネシアにボーイフレンドがいる。
彼は日本人らしい。
シスミはかなり真剣に彼のことを思っているらしく、
今回日本にやってきたのは、彼の実家を見るためだ。
なんと、彼氏の素行調査にやってきたのだ。
「彼の両親に会うの?」
「ううん。遠くからそっと見るだけ」
なので、今回の来日は彼には内緒なんだそうだ。
でもさあ、日本で撮った写真をドカドカとフェイスブックにアップしてるじゃん。
彼氏が見たら一発でバレるやん。
この娘、ちょっと抜けてるんじゃなかろうか。
シスミは本当に彼に気に入られたいらしく、
「日本の男の子は女性に対してどんなことを望んでいるの?」
といった質問をたくさんしてくる。
髪型や服装、立ち居振る舞いや趣味など。
できるだけ詳しく一般論を教えたつもりだが、そんなの個人差があるからねえ。
彼女の口ぶりからすると、日本にいる間にできるだけたくさんの日本人男性と会って話をするつもりのようだ。
インドネシアでは日本人男の生態を観察する機会が少ないからだろう。
数ヶ月間にわたって、私とインターネット上でメッセージのやり取りをしてきたのもそのためだったのか。
おそらく、私以外にも大勢の男と同じようなことをしてきたに違いない。
シスミと会話をしていると、話が食い違うことが多々あった。
きっと他の男と私を混同していたのだろう。
そう、私は「その他大勢」のうちの一人にすぎなかったのだ。
彼女にとって男とは、「利用すべきもの」「取り換えのきく消耗品」なのかもしれない。
シスミの外見はとても愛くるしく、話をしていても楽しい。
今日会ったばかりなのに、すっかりうちとけたような気がする。
昨日の一件がなければ、私もコロリとだまされていただろう。
だが、彼女のおかげでまたひとつ私の経験値は上がった。
天使のような笑顔の影には、いったい何が隠されているのか。
そんなことを考えながら女の子と話をするのも楽しいかもしれない。
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