渋温泉とストリップ

行きはバスを使いましたが、もう道はわかっているので、帰りは歩きです。
一面が氷に覆われた道路だって、もうへっちゃらさ。

渋温泉が見えてきました。
長野県でカウチサーフィンのホストをしている人から、ここのことを教えてもらったので寄ってみました。
とても静かで、のんびりできそうな場所です。



足湯を見つけたので、試してみることにしました。

あちちちちっち!!!
さすが源泉かけ流し。
水で薄めないと熱くて入れません。

あっ!
温泉まんじゅうだ。
ふらふらっと店の中に吸い込まれてしまいました。


渋温泉には魅力的な銭湯がたくさんあります。
今度来るときは、浴衣を着てゆっくりと外湯巡りをしたいもんだ。



昔懐かしい射的屋。
まだこんなの残ってるんですねえ。
ふと、学生の頃に城崎温泉を訪れた時のことを思い出しました。
客引きのおばあさんに、
「若いべっぴんさんがいるから寄っていきな」
と誘われるままに、友達と一緒にストリップ劇場に入りました。
ドキドキしながらステージの幕が上がるのを待っていると、
出てきたのはさっきのおばあさん。
「なんで自分の母親よりも年上の女の裸を見るのに、金払わなアカンのじゃ。ボケっ!」
激怒した友達は、悪態をつきながら外に出ていきました。
私はというと、
「さっきのは前座だ。
次こそは若くてかわいい女の子が出てくるに違いない」
と信じて待ち続けました。
しかし、次のステージに出てきたのも同じおばあさん。
目の前が真っ暗になったことを、今でもはっきりと覚えています。
ちくしょう。
純真な少年の心を踏みにじりやがって。
俺の青春をかえせっ!

渋温泉から湯田中温泉まではたいした距離ではなかったので、やはり歩きました。
知らない街を歩くのって楽しい。
ちょうど下校時間にあたったらしく、大勢の中学生とすれ違いました。
驚いたことに、彼らは私たちを見ると、「こんにちは!」とあいさつしていくのです。
きっと学校の先生に、
「観光客を見たら元気よくあいさつするように」
と言われているのでしょう。
京都も観光地ですが、観光客にあいさつする中学生なんて見たことありません。
長野の中学生の爪のあかを煎じて飲ませてみたいものです。

湯田中の商店街にある飲食店は、なぜかすべて閉まっていました。
仕方なくコンビニの弁当を買って夕食にします。
あーあ。
地元の特産品を食べたかったな。

この温泉まんぢうだけが、唯一の救いでした。