孤独のハロン湾(ベトナム)

看板には、「リアル・シン カフェ」の文字。
この店は正真正銘、ニセモノですが。

ハロン湾クルーズに、いざ出発。
港は遊覧船で埋め尽くされています。
やっぱり人気あるんだなあ。
さすがは世界遺産。

乗客はほとんどが欧米人観光客。
現地で調べて、最安値のツアーを選んだらこうなりました。
ガイドブックに広告を出している、日系の旅行会社のツアーはどうしてあんなに高いんでしょうかね。
日本語を話す添乗員付きのツアーの料金なんて、ほとんどぼったくりでしょう。

私の選んだツアーには、食事がついていました。
みんなでテーブルを囲んで和気あいあい。
と言いたいのですが、テーブルによって当たり外れがあったようです。
どうやら私は貧乏くじを引いたもよう。
なんだか不機嫌そうな人たちばかりで、会話がほとんどありません。
欧米人がみんなフレンドリーとは限らないんですね。
カウチサーフィンを通じて出会った人たちは、ほとんどみんないい人だったのに・・・
気まずい雰囲気の中で、食事をシェアしても、ちっともおいしくありません。
これならまだ一人で食べてた方がましだな。

奇岩ぞろいのハロン湾の中でも、最も有名な香炉島。
もっと大きいのかと思ってましたが、それほどでもありませんでした。

ベトナムのお札の絵柄にもなっている香炉島。
しかし、お札に描かれているジャンク船は一艘も見かけませんでした。
ガイドブックの写真には必ず登場するのに。
運が悪かったのかな。



私たちの乗った船は、この水上集落で一休み。
ガイドブックによると、ここはどうやら養魚場のようです。
しかし、魚を売ってるわけでもないし、シーフードレストランも見当たりません。

かなり長い間、ここに船は止まるので、景色を眺めてるだけでは間が持ちません。
買い物をするか、オプションのツアーに参加するか・・・

カヤックに乗るという選択肢もあったのですが、ゆっくりと景色を眺めたかったので、
手漕ぎボートでの遊覧を選びました。
私の乗り込んだボートにいたのは、ベトナム人観光客ばかり。
私がアジア人だから、このグループに放り込まれたのでしょうが、
彼らはベトナム語で話します。
もちろん、何を言っているかわかりません。
話の輪に加わることもできず、一人しょんぼりと海を眺めるはめに。
これなら英語を話す欧米人たちと一緒の方がよかったな。
今回のハロン湾ツアーは、孤独なものとなってしまいました。

手漕ぎボートは小さな洞窟の入り口を目指します。

この洞窟を潜り抜けると・・・

そこには別世界が広がっていました。
断崖に囲まれて、とても静か。
波も穏やかです。



このハロン湾、とても風光明媚なのですが、海で泳ごうという気にはなりません。
水はにごってるし、大きなクラゲがうようよ。



手漕ぎボートでは、傘を貸してくれます。
日差しが強すぎて、炎天下にいるとすぐに熱射病になってしまいそうです。



クルーズ船は、鍾乳洞にも立ち寄ります。
ライトアップされてきれいだけど、ちょっと不自然な気がしました。
普通、鍾乳洞の中というのは冷んやりとしているものですが、ここは違います。
直射日光が無い分、外よりはマシですが、それでもかない暑い。
そのうえ湿度はおそろしく高い。
少し歩き回っただけで、じっとりと汗をかいてしまいました。
まあ、東南アジアだからね。
仕方ないか。


クルーズ船は港へと帰路につきます。
この美しい景色ともついにお別れ。
にぎやかだった欧米人たちも、さすがに今は静かにたそがれております。

さりげなく「世界遺産マーク」の看板が掲げられています。
いや、全然さりげなくないな。

ハノイに到着して、夕食を食べたら真っ暗になってしまいました。
ホアンキエム湖周辺は、夕涼みをする人たちでいっぱいです。
全然涼しくないけど。
ベトナムで過ごす夜も今夜が最後か。
いろいろあったけど、やっぱり楽しかった。
もっとゆっくりしたかったな。

ハノイでのカウチサーフィンのホスト、ヴァン。
彼ら夫婦は共働きで、とても忙しそう。
おまけに私は朝から晩まで観光にいそしんでいたため、
彼らと一緒に食事すらしませんでした。
まさに、「寝に帰るだけ」となってしまった今回のカウチサーフィン。
こういう使い方はしたくなかった。
反省しております。

ヴァンの息子。
私にあてがわれた部屋は、普段は彼のものらしい。
そのせいか、しょっちゅう彼が部屋に入ってくる。
いきなりやってきて、彼の部屋を占領した私のことを、
いったいどんなふうに見ていたのだろう。
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ベトナムともついにお別れの時がやってきました。
明日にはシンガポール、そしてその後は懐かしの日本です。
シンガポールにはすでに2度訪れているので、1泊するだけの予定でした。
もちろん、メイサンの家に泊ります。
スカイプで彼女に確認すると、
「あら、マサト。
シンガポールには1泊だけなの。
週末までいれば、セントーサに連れて行ってあげるのに。」
セントーサというのは、シンガポールのレジャーエリアです。
そういう場所にはあまり興味はないのですが、メイサンが一緒に来てくれるのなら話は別です。
しかも、彼女はマリーナベイサンズにあるホテルの宿泊券も持ってるとか。
怖くて聞けなかったけど、そのホテルに泊るのは俺だけ?
それともメイサンも一緒???
とにかく日程を変更しました。
シンガポールにはもう一泊します。
ジェットスターの航空運賃は確かに安いけど、それ以外の部分でいろいろと金をむしり取られます。
日程を変更したら、けっこうな金額の手数料をとられました。
でも、メイサンと高級ホテルに泊れるのなら安いもんだ。
しまった。
晩飯にすっぽん食っときゃよかった。
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