花モン族の村でカラオケ(バックハー、ベトナム)

夕食の前に、まず一気飲み。
一杯くらいなら付き合いますよ。
食前酒だと思えばいいさ。

もっとゲテモノの料理を期待していたのですが、いたって普通。

彼らは英語は話せませんが、みんな気さくでいい人たちでしたよ。
私の肩をたたきながら、「ガハハッ!」と大声で笑います。
そして酒を杯に注いでは、「飲め、飲め」と強要してきます。

せっかく花モン族の村に泊っているというのに、この家であの華やかな衣装を来ているのはこのおばあさんだけ。
もっと年頃の娘さんがいる家に泊りたかったな。
それはぜいたくというものか。

ピンクのカーテンの中が若夫婦のベッド。
この家には部屋は一つしかなく、みんな同じ部屋で寝ます。
各ベッドをカーテンで囲むことによりかろうじてプライバシーを保っている状態。

これは家の外じゃないですよ。
部屋の中です。
一つの部屋が居間と寝室と物置を兼ねているので、なんだかごちゃごちゃとしています。

このカーテンの中が私に与えられたスペース。
蚊帳も標準装備。
今夜のカウチ!
念願の花モン族のリアリティライフ!

グエンが私をいい所に連れて行ってくれるらしい。
そこへ行けば、花モン族の女の子たちと仲良くなれるらしい。
行きます、行きます。行きますとも!
街灯の無い真っ暗やみの中、懐中電灯を頼りに歩いて行くと、
視界の先に急にネオンが見えます。

美しい棚田の広がるこの村には似つかわしくないそれは、カラオケボックスでした。
カラオケ?
モン族の村にカラオケボックスですよ!

暗くて見えませんが、中にいるのがグエンです。
確かにこのカラオケボックスには大勢の女の子たちがいましたが、他の部屋です。
私たちの部屋には私とグエンの二人のみ。
虚しい。
はるばる暗い夜道を歩いてきたというのに・・・
ここに来れば花モン族の女の子と仲良くなれるって言ったじゃないかよ。
グエン、ナンパして女の子をここに連れてこい!

カラオケボックスはここにしかないので、近隣の村から続々と花モン族の若者たちが集まってきます。
携帯片手に、バイクを飛ばして。
そりゃあ、彼らにだってカラオケを楽しむ権利くらいはあるさ。
でも、なんだか興がそがれるな。
花モン族の村に泊ったのは、はたして正しかったのか。
他の観光客と同じように、昼間の市場だけ見てさっさとホテルに戻っていたら、
こんな現実を見ないですんだのに・・・
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