ほんとにここでするの? (バックハー、ベトナム)
注意!
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トイレは家畜小屋の奥にあります。

トイレに行くには、豚小屋、馬小屋の間をすり抜けなくてはならないのですが、
これがとても臭い。

たくさんの動物たちに囲まれて用を足すのって、なんか落ち着かない・・・

これがトイレのドア。
鍵なんてありません。
それどころか、そもそもきちんと閉まりません。
見ようと思えば外から中がのぞけてしまいます。
都会暮らしの女性にはちとキビしいのではないでしょうか。

そして扉を開けると・・・

え?
これがトイレ?
ほんとに?
だって、穴なんてどこにも無いじゃん。
レンガが2つ、ちょこんと置いてあるだけ。
私が子供のころ、田舎に行けばまだ汲み取り式のトイレが残っていました。
だから多少のことでは驚かないつもりでしたが、
こ れ は ひ ど い
ここまでシンプルなトイレは初めて見た。
ここでふと、ある疑問が頭をよぎります。
「大きい方」をした後、いったいどうなるんだろう?
家の人に聞くと、道路の向かい側にある田んぼに撒くとのこと。
誰が?
「そんなの用をたした本人がするに決まってるだろ。」
そんなこともわからないのか、と呆れられてしまいました。
「大きい方」をしたら、自分で田んぼまで持って行かなくてはならない。
想像してください。
ついさっき自分がしたばかりで湯気がたっているモノを持って、数十メートルも歩く自分の姿を。
冗談のような本当の話。
いやだ、いやだ、いやだー。
そんな事したくないよ。
絶対にここでは「大」はしないぞ。
頼むから俺のお腹、言うこと聞いてくれよ。
我慢してくれよ。
幸いなことに、ここで「大」をすることはなかったのですが、
翌日、もっとつらい現実が待ち受けていました。
詳しくは次の記事で。
あっ。
ちなみに、もちろんシャワーなんてものも存在しません。
だって、家の中に水道は無いのですから。
水が使えるのは表にある水場のみ。
体を洗いたければ、外で洗うしかありません。
男の私は平気だけど、女性はどうするんでしょうね。
花モン族の若い女の子たちは、家の外ですっ裸になって体を洗うのでしょうか。
村の人に聞いてみたかったけど、捕まりそうなのでやめておきました。
でも気になる。
ちょっと散歩に出かけてくるっ!
などと不埒な事を考えていたからでしょうか。
天罰がくだされました。
夜、寝る前にトイレに行こうとしたときのことです。
懐中電灯を照らしながら家畜小屋の間を通り抜けようとすると、
暗闇の中から低いうなり声が聞こえてきます。
ウウーッ
なんだ?
家畜を狙う狼か?
うなり声の主は一匹だけではなく、3,4匹はいます。
ワンワンワンワンッ!
私に向かって吠えたてているのは、この家に飼われている犬たちでした。
「ちょ、ちょっと待てよ。俺だよ。もう忘れたのか?」
この犬たちは昼間に見たときはとてもおとなしく、私を見ても無反応でした。
それが今は狼のごとく牙をむき出しにしてうなっているのです。
どう見てもこの犬たちは本気の攻撃モード。
彼らに背を向けたら飛びかかってくるので、ゆっくりと後ずさりしながら家の方に戻りました。
懐中電灯を突き付けて威嚇はしてみましたが、そんなもの何の役にも立たないことはわかりきっています。
家の人はもう寝ていましたが、大声で叫んで助けに来てもらいました。
情けない話ですが、その後は家の人に便所まで付いてきてもらって用をたしました。
人間が恐怖を感じた時、「小便をちびりそう」という表現を使います。
が、あれは正確ではありません。
本当の恐怖に直面したら、出るものも出なくなってしまいます。
私のモノはギューッと縮こまってしまい、なかなか用をたすことができませんでした。
花モン族のトイレ、おそるべし!(いろんな意味で)
潔癖症なのに「少数民族の家でカウチサーフィンしてみたいっ!」という人がいたら、
つらいだろうなあ。
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