モン・サン・ミッシェル





























モン・サン・ミッシェル
朝起きると、雨はあがっていた。
良かった。
モン・サン・ミッシェル行のバス停までパスカルが車で送ってくれるという。
だが、彼女はマイペース。
ゆっくりと時間をかけて朝食を摂る。
バスの時刻が迫っているというのに。
予想通り、モンサンミッシェル行のバスの中には数組の日本人と中国人の観光客がいた。
やはり人気スポットなんだな。
パスカルの話しでは、あまりモンサンミッシェルに期待しない方がいいということだった。
彼女はこれまでに何度もモンサンミッシェルを訪れている。
もう飽き飽きしているのだろう。
だが、それだけではなく、これまでホストしたカウチサーファーからもモンサンミッシェルは不評だったという。
だが、私にとっては最高だった。
憧れていた景色を目の前にして気分は高ぶる。
バスを降りてさっそく写真を撮りまくった。
インフォメーションセンターで情報を仕入れる。
小型飛行機で上空からモンサンミッシェルを眺めたかったのだが、その場所はここから遠いという。
公共の交通機関は無く、タクシーを使うしかないとか。
どうしようか。
朝ごはんを食べていなかったので、名物のオムレツを食べることにした。
これもパスカルの話しでは、値段の割には大したことない、ということだったが、なかなかどうして、ふんわりと柔らかく、ボリュームもかなりあったので、私は満足だ。
ただ、レストランのサービスはイマイチだったが。
ここモンサンミッシェルでは、至る所で日本語が飛び交っている。
というより、日本人の観光客しかいない。
そんな大げさな、と思うかもしないが、ほんとに日本人だらけなのだ。
インフォメーションセンターのお姉さんに「メルシー」と言うと、「ドウイタシマシテ」と日本語で返事が帰ってくる。
郵便局で切手を買うと、「二、ゴ、ロク」とこれまた日本語で答える(2.56ユーロのことらしい)
名物のキャラメルクレープ売り場では日本語のメニュー表記がある。
そこのお姉さんも日本語で「アリガトウゴザイマシタ」と言っていた。
もちろん標識も日本語の表記がある。
どんだけ日本人の観光客が多いんだよ。
モンサンミッシェルには日本人を惹きつける何かがあるのだろう。
かくいう私もここが大いに気に入った。
潮が引いていたので、遠くまで砂浜が続いている。
せっかくだから歩いてみることにした。
意外と固く、歩きやすい。
調子に乗って沖の方まで歩いて行ったら、ぬかるみにハマってしまった。
やはり上空からモンサンミッシェルを見てみたい。
インフォメーションセンターでタクシーの値段を聞いたら、片道45ユーロもするという。
どうしようか。
レンヌ行きのバスの時間が近づいてきた。
このバスを逃したら、次は5:30まで待たねばならない。
ギリギリまで悩んだ。
せっかくここまで来たんだから、ちょっと贅沢をしてみよう。
そう思ってタクシーを呼んでもらおうとしたら雨が降りだした。
しかもかなりきつい。
そのままレンヌ行きのバスに乗ってしまった。
バスが走り出して数十分もすると、雨が止んで再び晴れ間がのぞいてきた。
私の選択は間違っていたのだろうか。
まあいいや。
次に来た時に挑戦しよう。
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