リスボン(ポルトガル)
















リスボン(ポルトガル)
マドリッドはすでに熟知していたので、アトーチャとチャマーティン間の移動もスムーズにできた。
なんだか自分が旅慣れた人のように思えてうれしかった。
マドリッドからリスボンの夜行列車は例によって寝台車を使わず、座席で眠る。
時差が一時間あるので長時間眠ったにもかかわらず、眠い。
だが、あしたはシントラに行きたいので、今日一日でリスボンの観光を済ませてしまわなければならない。
インフォメーションセンターの女性はとてもにこやかで親切だった。
最初に言葉を交わした人の印象がいいと、その街の印象もグッとよくなる。
いい気分で一日をスタートすることができた。
リスボンは寝不足の身体にはキツい街だ。
至る所に急な坂道がある。
そのためにエレベータと呼ばれるトラムがあるのだが、これがとてつもなく遅い。
歩いた方が早いくらいだ。
この街はバスやトラムが発達している。
インフォメーションセンターでもらった地図にはビッシリと路線網が載っていたので、最初は辟易していたのだが、慣れるとかなり便利だ。
どこへでも簡単に行ける。
と思っていたらやらかしてしまった。
べレム行きのバスの中で眠ってしまった。
しかも、バスの運転手の真後ろの席に座っていた私は、運転手からは完全に死角。
バスは車庫に入ってしまった。
異変に気づいた時にはもう遅かった。
べレムからは遠く離れている。
バスの運転手は大きなため息を尽きながら首を降っている。
それでも親切にべレムへの行き方を教えてくれた。
べレムには二つの世界遺産がある。
これらはなかなか良かったが、リスボンの中心地は今ひとつパッとしない。
お城、教会もとくに特徴があるわけではない。
ミラドールと呼ばれる所も何箇所か回ったが、見晴らしのいい、ただの高台といった印象を受けた。
ただ、エレベータと呼ばれるトラムは風情がある。
さすがリスボンのシンボルだけある。
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