




















アテネでカウチサーフィン
8時間以上寝たのに体がだるい。
アンドレアとヴィーカという、知っている人の家に辿り着いて、気が緩んでしまったのかもしれない。
どうやら風邪をひいてしまったようだ。
それでも今日はアテネ観光の日。
今回のヨーロッパ旅行のハイライトの一つだ。
アンドレアはわざわざ仕事を休んでまで私を案内してくれるというのだ。
幸い、風邪といっても、症状は軽い。
鼻水が止まらない程度だ。
なんとかなる。
まずはシンタグマ広場で衛兵の交代式を見物。
バッキンガムのとは違い、ブラスバンドの演奏は無し。
衛兵もわずか5人だ。
すり足をしたり、膝を高く上げたり、と独特の動作でセレモニーは行われる。
静かだが見応えがある。
そのあともアクロポリスやアゴラなど、ギリシャ観光の定番スポットを一通り見て回った。
アクロポリスは修復工事中だったが、やはりすごい。
大抵の見所は丘の上にあるので、今日はなかなか足腰にくる。
それにしてもアンドレアはタフだ。
一度も休憩をとらない。
そろそろお昼にしたいなあ。
私が昼食にありつけたのは、主な見所を一通り見終わってからだ。
しかも、ギリシャ風のファーストフードを歩きながら食べる。
アンドレアはとにかく私に一つでも多くアテネを見学させたいらしい。
気持ちはありがたいが、体がついていかない。
せっかくのギリシャなのに。
せっかくアンドレアがガイドしてくれているというのに。
アンドレはアテネ生まれのアテネ育ち。
おかげで私は何の準備もしていない。
地図もガイドブックも持っていない。
とても楽だが、旅の記憶が薄くなりそうだ。
今度一人でアテネに来ても、何も覚えていなさそうな気がする。
カウチサーフィンは素晴らしいが、こういう副作用もある。
夕方 彼らのアパートに帰り着いた時には、ヘトヘトになっていた。
鼻水が止まらない。
ティッシュを丸めて鼻に詰める。
もう外聞を気にしている段階ではない。
ヴィーカとアンドレアはそんな私の姿を見て、必死に笑を堪えていた。
私の写真を撮って遊んでいた。
どこまでも陽気な人たちだ。
なんだか少し元気になった気がする。
ヴィーカが私のためにフルーツをたくさん用意してくれた。
どこまでも優しい女性だ。
彼らの結婚式のアルバムを見せてもらった。
とても豪華で、まるでハリウッド映画のパンフレットを見ているようだ。
結婚してから数年経っているというのに、彼らは今でもラブラブ。
うらやましい限りだ。
半年後にはさらに幸せな家族が増える。
アンドレアとヴィーカの赤ちゃんを見るために、またアテネに来よう。
- 関連記事
-
スポンサーサイト