テッサロニキ(ギリシャ)














テッサロニキ(ギリシャ)
ヴァーニャはとても親切だ。
わざわざバス会社に電話してくれて、時刻を調べてくれた。
駅までの道順も丁寧に地図を書いてくれた。
スケジュールまで作成してくれたのはありがたいが、
私には少し厳しいものとなった。
ソフィアの駅には着いたのは7:50。
テッサロニキ行きのバスは8:00に出る。
なんとか間に合ったから良かったものの、次からはもっと余裕を持ってスケジュールを立てよう。
ブルガリアからギリシャへの国境では、パスポートを係官に持っていかれた。
ほんの短い間だったが、とても不安だった。
ちゃんと返してくれるんだろうか。
途中でバスはトイレ休憩のために止まった。
暑い。
なんだか急に暑くなった。
さすがはギリシャ。
バスの運転手は時折マイクで何か言っているが、全くわからない。
私がテッサロニキに行きたがっていることは知ってるはずだし、まあ なんとかなるだろう。
人々がザワザワしだした。
バスが止まる。
運転手が「テッサロニキ!」と叫ぶ。
テッサロニキに来ては見たものの、これと行ってやりたいことがあったわけではない。
昔、世界史の授業で聞いたことがあるような気がしたので、とりあえず来てみた、という程度だ。
地球の歩き方は失くしたので、ここからはロンリープラネットが頼りになる。
使いにくいが仕方が無い。
とりあえず、ロンリープラネットの推す、Agios Dimitrios教会へと向う。
特に大きくもない普通の教会だ。
ここがその教会なのかと、近くにいた女性に聞いたら、そうだという。
その女性は私にお金を要求してきた。
物乞いだったのか。
別の女性は私が手に持っている袋をジッと見ている。
これはヴァーニャが昼食にと私に持たせてくれた物だ。
「何か食べ物をくれ」
彼女はそう言った。
二人とも頭にスカーフを被っている。
もしかしたらジプシーなのかもしれない。
なんだか暗い気持ちになってしまった。
その後はホワイトタワーに向かった。
途中で海が見えた。
いかにも南国、といった雰囲気のリゾート地だ。
なんだかウキウキしてくる。
テッサロニキは観光客でごった返している。
だが、特にこれといった目玉があるわけでもない。
海もきれいではなく、ちょっとがっかりだ。
早々に駅に引き返した。
駅にはバジェリスが迎えにきてくれた。
ギリシャ人にしては控えめな男だ。
が、彼のガールフレンド、マリアは典型的なラテン女性。
パワフルで底抜けに明るい。
早速 近所のタベルナ(食堂)に連れて行ってくれた。
その店は彼らの行きつけの店で、地元の人しか利用しない。
おそらく私が最初の日本人だということだ。
珍しがって何人かの人が話しかけてきてくれたが、全く英語が通じない。
彼らは次々と料理を注文する。
そんなにたくさん食べれるのか?
これがギリシャ流らしい。
あれだけたくさん注文したにもかかわらず、
料金は驚くほど安い。
しかも彼らが支払ってくれた。
ウゾとビールのちゃんぽんでフラフラになっているにもかかわらず、ダンスホールに連れていかれた。
マリアはここでダンスを習っているらしい。
ボーッと練習風景を眺めていると、入れ替わり立ち替わりみんなが話しかけて来る。
やはりギリシャ人は社交的だ。
ここは若い人がほとんどなので、みんな英語を話す。
しかし、どうも居心地が悪い。
私はダンスという柄ではないのだ。
ダンスホールからはテッサロニキ空港に向かった。
マリアの友達がロシアから帰って来るので迎えにいくとか。
なんとも忙しい人たちだ。
新たにアンナも加わり、深夜まで騒いでいた。
明日は私は5時起きだというのに・・・・
ギリシャのもてなしはハードだな。
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