





ブラショフ(ルーマニア)
親切なルーマニア人の女の子のおかげで、ブラショフ市内で無事にバスを降りることはできた。
スファトゥルイ広場も黒の教会もすぐにわかった。
だが、電話が確保できない。
ブラショフでのホスト、ミハイとは、訪問する前に電話をする約束になっている。
しかし私の携帯はこの国では機能しない。
公衆電話を探すがなかなか見つからない。
やっと見つけたと思ったら、テレホンカードしか使えない。
どこでテレホンカードを買えばいいのだろう。
あっ。
警察官がいる。
しかも美人だ。
あの人に聞いてみよう。
・・・
知らないらしい。
もし知っていたとしても、もう閉まっているだろうとのこと。
コンビニが懐かしい。
仕方が無い。
ルール違反だが直接ミハイの家を訪問しよう。
彼のアパートは見つかった。
だが、部屋番号がわからない。
表札にはそれらしい名前はない。
ダメもとで もう一度携帯電話で電話してみた。
あれ?
つながったぞ。
どうなってるんだ?
ミハイはとても知的な青年だ。
それだけではなく、自転車でヨーロッパ中を走り回っているらしい。
さらに彼は自分の会社を経営している。
かなり金回りも良さそうだ。
部屋の中を見れば一目瞭然だ。
それに彼らのアパートはレプブリチ通りにある。
ここは市内随一の繁華街なのだ。
ミハイの彼女、ニーナもとても魅力的だ。
私は京都で何人かのルーマニア人女性をホストしているが、例外なく美人だった。
ルーマニアは美女の生産工場なのだろうか。
私の希望で、彼らはルーマニア料理の店に連れて行ってくれる事になった。
だが今日は土曜日。
あいにく予約で満席だ。
そこでミハイが素晴らしい提案をしてくれた。
彼の車でポイアナ・ブラショフに連れて行ってくれるというのだ。
ポイアナ・ブラショフは高級リゾート地。
地球の歩き方にも載っている。
駐車場に行って驚いた。
彼の車はBMW。
レザーシートが気持ちいい。
高級車でリゾート地のレストランに乗り付ける。
こんなのカウチサーフィンじゃないぞ。
私には分不相応だ。
ルーマニアの定番料理、サルマーレを頼む。
伝統的なスープ、チョルバ・デ・プイも注文したかったのだが、もう夜遅いのでできないという。
デザートはパパナッシュを選んだ。
チェリージャムのは美味しかったが、サワークリームはイマイチ。
やはりデザートは甘くなくては。
ルーマニアと言えばワインも有名だ。
うれしいことに、ミハイの家には高級ワインが置いてあるという。
さて、問題の支払いだが、三人合わせて3000円。
安い!
ルーマニア万歳!
ポイアナ・ブラショフはスキー場だけあって標高が高い。
だが、その分 夜景も素晴らしい。
今夜は贅沢をさせてもらった。
ありがとうミハイ。
ありがとうカウチサーフィン。
レストランの帰りに、ミハイの友人夫婦と合流した。
ミハイの会社の共同経営者だ。
プログラムやシステム設計はミハイ、
会計や営業はミハイの友人の担当。
彼は英語が堪能で、ユーモアのセンスがあり頭も切れる。
私がジプシーに会った話をすると、
「そんなにジプシーが好きならどうぞ好きなだけ日本に連れて行ってください。」
と言う。
どうやら彼はジプシーが嫌いなようだ。
共産主義を憎み、資本主義を愛する彼はマクドナルドが大好き。
毎日通っていると言う。
ルーマニアの新世代だ。
これからは彼のような人がこの国の多数派になっていくのだろう。
素朴でのんびりした人たちは減ってしまうのかと思うと、少し寂しくなる。
だがこれも時代の流れだ。
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