オスロ ノルウェー







オスロ
朝の6:30にオスロに到着。
眠たかったが、ここではいろいろとやることがある。
翌日の列車の確認。
オスロ市内での一日パスの購入。
まずは美術館へと向かう。
もちろんお目当ては「ムンクの叫び」だ。
地球の歩き方には、この美術館は無料だと書いてあったので、受け付けで「ハロー」と言って通り抜けようとしたら、警備員に止められた。
チケットを買え という。
なんだ、金をとるのか。
しかもリュックは持ち込めない。
コインロッカー代もかかるのか。
予想外の痛い出費だ。
人混みを避けるために朝一番にやってきたのに、小学生の団体が入ってきた。
うるさいことこの上ない。
美術館の中は思いのほか広く、まるで迷路のようだ。
美術には興味のない私には、どれも同じ絵に見える。
なかなかお目当ての「ムンクの叫び」は見つからない。
なんだかさっきから同じ所をグルグル回ってる気がする。
やっと「ムンクの叫び」を見つけたと思ったら、例の小学生たちが絵の周りを取り囲んでいる。
彼らの授業が終わるまでしばらく待たねばならない。
とうとう念願の「ムンクの叫び」との面会を果たした。
芸術とは縁のない私だが、やはりこの絵をみた時は感動した。
うれしかった。
ニヤニヤとしてしまう。
一回のお店で、「ムンクの叫び」の絵葉書を衝動買いしてしまう。
今度は東洋人の団体が入ってきた。
また中国人かと思ったら日本人だ。
残念ながら、ムンクの叫びは撮影禁止。
一緒に写真撮りたかったなあ。
トラムに乗ってオスロ駅に戻る。
今度は民俗博物館だ。
が、バスの乗り場がなかなか見つからない。
やっと見つけて、バスに乗って運転手に確認したら反対方向だという。
なれない場所での移動はほんとに気を使う。
どこで降りたらいいのかもわかりにくかったので、乗り合わせた大学生のグループに教えてくれるように頼んだら、偶然にも彼らもそこに行くところだった。
民俗博物館にも大勢の東洋人観光客がいた。
女の子2人組にカメラのシャッターを押してくれるように頼まれた。
中国人かと思ったら、なんと、タイから来たという。
なんでわざわざこんな寒い国に来るんだ?
人間というのは本当に、無いものを欲しがる生き物だな。
タイかあー。
いいなあ。
行きたいなあ。
温かいんだろうなあ。
物価も安いんだろうなあ。
よし。
日本に帰ったら、今度はタイに行こう。
再びオスロに帰ってきた。
ここは無料でインターネットが使える。
オスロでのホスト、スヴェルタとヤーシャとの約束の時間まで、ここで時間をつぶすことにしよう。
ベンチに座って、旅行の計画の細部を詰めていたら、黒人の男性に
「Hey,Fuck!」
と言われた。
どうやら、地図や時刻表をベンチの上に拡げていたのが邪魔だったらしい。
アメリカ映画などではよく耳にする「Fuck」だが、実際に自分に向けて言われたのはこれが初めてだ。
本当に私は今、外国に来ているんだなあ、と、変な感慨が湧いて来た。
迷いながらもスヴェルタとヤーシャの家に到着。
彼らはカウチサーフィンの経験があまりないらしく、なんとなくぎこちない雰囲気。
私はノルウェーの料理が食べたかったので、彼らにレストランに連れて行ってくれるように頼んだ。
彼らはノルウェー人ではない。
イヴェルタはカナダ、ヤーシャはブルガリア出身だ。
だからノルウェーの料理のこともあまり知らないらしい。
それでも車で近くの繁華街まで連れて行ってくれた。
何限かそれらしいレストランをあたってみたが、どうもしっくりとこない。
仕方無く、ショッピングモールの中にある安そうなレストランに入った。
典型的なノルウェー料理のレストランではないが、これで手を打つしかなさそうだ。
本当はトナカイの料理が食べたかったのだが、サーモンしかなかった。
彼らはとてもいい人たちなのだが、どうも会話がぎこちない。
最後まで話は盛り上がらなかった。
それでも今夜は個室と温かいシャワーが提供される。
少なくとも、電車の振動に揺られながら寝なくても済む。
今の私にとって、それは最高に贅沢なことだった。
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