私を連れて逃げてっ!

カウチサーフィンを始めてから、もうすでに10か月以上経過した。
いろんな国からのカウチサーファーと会った。
だが、そのほとんどが欧米人もしくはアジア人。
しかし、今回、アフリカはセネガルからメッセージをもらった。
彼女の名はモニカ。
24歳で独身。
身長は5フィート8インチというから、かなりの長身だ。
まるでスーパーモデルのようなルックスのモニカ。
彼女が京都の街を歩いたら、さぞかし目立つことだろう。

モニカはもともとは西アフリカのリベリアで暮らしていた。
彼女のお父さんはリベリア政府の関係者。
かなり裕福な家に生まれ育ったようだ。
だが、そんな彼女の生活は、ある日を境に一変した。
そう、第二次リベリア内戦が勃発したのである。
ある日の朝、反政府勢力はモニカの家を襲撃した。
無情にも、彼女の両親と弟は武装勢力によって惨殺されてしまう。

たまたまその日は、大学の授業が一時限目からあったので、
モニカは家にはいなかった。
幸運にも、武装勢力による殺りくを逃れることができたモニカだが、
家族が殺害された報を受けてすぐさま、着の身着のままリベリアを脱出した。
反政府勢力は、政府高官の娘であるモニカの命も狙っている。
命からがらセネガルまで逃げ延びたモニカは、難民キャンプに身を寄せることになった。
だが、難民キャンプでの生活は過酷なものだった。
「ここでは毎日何人もの人がバタバタと死んでいくわ。
薬も食料も、何も無いの。
この難民キャンプには、人間の命を守り、支えるための全ての物資が欠乏しているの。
私はこんなところで死にたくない!
お料理をしたい!
踊ったり歌ったりしたい!
友達とテレビを見ながらおしゃべりしたい!
小さな子どもたちと遊びたい!
歴史や政治の勉強をしたい!
自由で豊かな暮らしに戻りたいっ!
でも、ここには何もないの!
生きるための希望なんてどこにも無いのよ!
日本はとても豊かな国だと聞いたわ。
マサト、あなたの国の話を聞かせて。
休みの日には何をしてるの?
どんなものを食べてるの?
何が好き? 何が嫌い?
お願い、どんなことでもいいの。
私はあなたのことが知りたい。
ここ(難民キャンプ)には希望がないの。
お願い、私に生きるための希望を与えて。
平和で豊かなあなたの国の話を聞かせて。
あなたからの返事を心から待ってます。
Your love モニカ」
なんなんだ、これは。
カウチリクエストじゃないよな。
いったい私は何をしたらいいんだろう。
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テーマ : カウチサーフィン(Couch Surfing)
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