NUDE WALK

この間ラルが作ってくれたスイーツは、
お世辞にも美味とは言えない代物でした。
どうやら私の表情にそれは現れていたようで、
ラルは申し訳なさそうにしています。
そのリベンジというわけでもないのでしょうが、
今朝もラルがルーマニアのスイーツを作ってくれるといいます。
生卵にココア、砂糖、チョコレートを加えてかき混ぜています。
私も試しにかき混ぜてみましたが、
かなり粘着力のある食材です。
大丈夫か?
こんなの本当に食べられるのか?

完成図。
さっそく食べてみましたが、
この間のミルクとご飯のスイーツに比べると、
かなり正統派です。
ただ、とにかく甘い!
朝から食べるにはちょっと甘すぎます。
しかし、せっかくラルが作ってくれたのです。
おいしくいただきました。
栄養もありそうですしね。
このスイーツはルーマニアの子供たちの間では大人気だそうです。
ところで、
話は昨日の夜にさかのぼります。
シャワーを浴び終わったラルが、
私に向かって叫びます。
「マサト、少しの間、目をつぶっててくれる?」
風呂場から彼らの部屋へ行くには、
私の部屋を通らなければなりません。
どうやら彼女は服を着ずに通過したいようです。
目をつぶったフリをして、
薄目を開けていようか。
でも、私の目の前にはミハエルがいます。
そんなことはできそうにありません。
ラルが再び叫びます。
「ミハエル!
マサトはちゃんと目をつぶってる?」
私が目をつぶってることを確認したラルが
風呂場から我々のいる部屋へと入ってきます。
石鹸のいい香りがします。
風呂上がりの火照った体温を感じることができるくらい近くを彼女が通り抜けます。
彼女が部屋の扉を閉めた後、
目を開けてミハエルの顔を見ると、
茫然としています。
「terrible,terrible」
と何度もつぶやいています。
その表情から察するに、
どうやらラルは下着すら身に着けずに私の横を通過していったようです。
しまった。
たとえミハエルに半殺しにされても、
チラッとでも見ておくべきだった。

そしてついに彼らともお別れの時がやってきました。
ラルもミハエルもとてもいいカウチサーファーだったので、
別れが名残惜しいです。
最後に写真を撮ったのですが、
ピンボケしてしまいました。
彼らはもうしばらく日本を旅行した後、
韓国へと向かいます。
心から旅を楽しんでいるように見える彼らを見ていると、
私も旅行に行きたくなってきました。
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テーマ : カウチサーフィン(Couch Surfing)
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