
チェンマイのバスターミナル


チェンラーイのバスターミナル


メーサーイの市場

遠くに見えているのは国境ゲートビル

寿司を売ってました。
でも、なんか違うような気がする

これは食えないわな

国境ゲートビル。
この先はミャンマー

タイとミャンマーの中間



いよいよミャンマーへ

ゴールデントライアングルの町

ミャンマー側の国境ゲート

これがミャンマーか。
そういえば、タイとは空気が違う気がする。



この兄ちゃんたちがホテルまで連れていってくれることに。
ついていっても大丈夫だろうか




この兄ちゃんたちが売りつけてきたバイアグラ。
初めて見た

彼らは屋台で何かを購入

それがこれ。
おやつのような物らしい

携帯電話ショップ。
その名も「ドラえもん」

夕食はこの食堂で。
こんな汚ない店、外国人は使いません。


食堂のお姉さん。
この女性は日本語を勉強中

ミャンマービール



彼らは敵か?味方か?



テーブルの下には犬が。
日本では考えられませんが、東南アジアではごく普通の光景です

この女性だけが心の支えでした
6月9日(土) 3対1 勝ち目なし (タチレイ、ミャンマー)
あろうことか、ソンテオ(乗合バス)の運転手は道に迷った。
バスターミナルの場所を知らないなんて、お前、モグリだろ。
その挙句、
「思ったより時間がかかったから、もう20バーツよこせ」
とか平気で言ってくる。
バスにはなんとか間に合ったが、急いで絵葉書を書かなければならなくなった。
せっかく余裕を持って宿を出発したというのに。
私は旅行中、各地から絵葉書を出しているのだが、
これが意外と手間がかかる。
日本ならコンビニで簡単に切手は買えるし、
ポストもいたるところにある。
でも、慣れない外国でそれらを見つけるのは けっこうしんどい。
ポストなんて、駅前に行けば簡単に見つかるだろ、
と思っていたのだが、日本の常識が通用しない場合もあるのだ。
でも、苦労しただけの価値はある。
世界各地からの絵葉書をもらった人はけっこう喜んでくれる。
ポストや郵便局を探し求めて街を歩くのも、
旅行者目線とは違う視点でその土地を見ることができるので、
私は欠かさず、各町から絵葉書をせっせと送り続ける。
送る相手は女の子だけ、という不純な動機なのだが。
メーサーイ行のバスはとても快適。
シートの幅は広く、エアコンも良く効いている。
タイのバスは当たりハズレが激しい。
全てのバスがこんな風だったら、タイの旅はさぞかし快適だろうに。
メーサーイに到着したのは午後の五時過ぎ。
ガイドブックには、国境は5時に閉まる、と書いてあったので、
ミャンマーには明日 入るつもりだった。
でも、国境のゲートにはたくさんの車が並んでいる。
あれ?
もしかしてまだ開いてるのかな?
係官に聞くと、
「まだ開いているが、もうすぐ閉まる。
ミャンマーに入国することはできるが、
タイにはもう帰ってこれないぞ。
それでもいいのか?」
ということだった。
悩んでいる暇はない。
タイの出国手続きを済ませて、
ミャンマーに入国。
ミャンマーのイミグレーションオフィスにパスポートを預ける。
これで日本国政府の後ろ盾が無くなってしまった。
途端に不安になる。
ミャンマーに入ったのはいいが、なんの情報も持っていない。
インフォメーションセンターで地図をもらおうとしたら、
5バーツ請求された。
それも手描きで書かれた物をコピーしただけというお粗末なやつだ。
その地図に何件かホテルは載っていたが、
料金も電話番号も書かれていない。
重い荷物を持って宿を探し歩くのもしんどいので
バイクタクシーを拾おうかと思ったのだが、誰も止まってくれない。
奴らはいつもやかましいくらいに声をかけてくるのに、
本当に必要な時にかぎってつかまらない。
使えんな。
陽が暮れる前になんとか寝る場所を確保したいものだ、
だが、どうやって宿を見つける?
国境のそばにはいくらでも宿泊施設があると思っていたのだが、
それらしいものは見えない。
途方にくれていると、若い男性が声をかけてきた。
「ホテルを探しているのか?」
その男の歳の頃は20代前半。
少しやんちゃそうな顔つきをしている。
「この男を信用してもいいのか?」
わからない。
そうしている間に、その男の仲間らしい男たちが数人集まってきた。
ホテルまで案内してくれるという。
英語が話せるのは一人だけ。
他の兄ちゃんたちはニヤニヤ笑っているだけだ。
少し不穏な雰囲気がしないわけでもないが、
彼らに付いて行く以外の妙案が浮かばない。
私が逡巡している間にも、彼らは私の荷物を持って歩き始めた。
「ああ、これはきっと、後で高額なチップを要求されるんだろうなあ。」
1軒目の旅館にはWiFiが無かったので、別のホテルに案内してもらった。
が、ここはあいにく満室。
結局 最初の宿に戻ってきた。
1時間くらい歩いただろうか。
その間数人の兄ちゃんたちがゾロゾロと後をついてくる。
「いったいコイツらの目的はなんなんだ?
人気の無い所へ連れて行って、金を奪うつもりなのだろうか」
一人の兄ちゃんが、私にDVDを売りつけてきた。
どうも日本のAVらしい。
あほらしい。
なんでミャンマーにまで来て日本のAVを買わなきゃならないんだ。
「日本の女は嫌いか?
なら、タイのもあるぞ」
いや、そういう問題じゃないし。
「じゃあバイアグラはどうだ。
一粒120バーツでいいぞ。」
120バーツ!
えらい安いな。
日本でバイアグラがいくらで売られているのかは知らないが、
数百円ではとても買えないだろう。
まあ、どうせニセモノだろうけど。
「いや、バイアグラはいらない。
まだ そんな歳じゃないし。」
と言って断ったのだが、そうではないらしい。
女を買う場合、ショートとロングというのがあるそうだ。
ショートというのは数時間。
ロングなら一晩中 その女性と過ごせるらしい。
そしてロングの場合、バイアグラを飲んで一晩中 楽しむのだとか。
相手をさせられる女性はたまったもんじゃないな。
「いずれにせよ、俺は女は買わないから バイアグラはやっぱりいらないよ」
と言うと、ここでも変な顔をされた。
「お前 日本人だろ。
女を買う以外、ミャンマーのこんな辺鄙な場所にいったい何しに来たんだ?」
やはりここでも日本人は有名らしい。
悪い意味で。
彼らはしきりに「オキヤ、オキヤ」
と叫んでいる。
最初は何のことかわからなかったが、
どうやら「置き屋」のことらしい。
英語も通じないのに、なんでそんな特殊な日本語を知ってるんだよ、こいつらは。
いや、悪いのはこいつらじゃない。
こんな所まで女を漁りにきて 変な日本語を撒き散らしている日本人が悪いのだ。
彼らはとてもしつこく、どうしても私を売春宿に連れて行こうとする。
おそらく 客を紹介することで、店側からマージンをもらえるのだろう。
「いや、今日は長旅で疲れた。
それに腹も減った。
どこかいい店知らないか?
ミャンマーの料理が食べたい。」
と言って、なんとかその場をゴマかすことにした。
彼らは私のリクエストに忠実に応えてくれた。
本当のミャンマー人が行くお店だ。
英語のメニューなどという上等なものは無い。
いや、メニューすら無い。
ハエが飛び回り、テーブルの上には蟻が闊歩している。
店の中には数匹の犬がたむろしている。
あまりにもミャンマー過ぎて、涙が出てきた。
そんなゴミためのような食堂だったが、一人の美しい女性が働いていた。
まさに「掃き溜めに鶴」だ。
しかも この女性、日本語を話せると言うではないか。
ミャンマー人にしては色が白く、とても親切な人だ。
ただ、残念ながら彼女の日本語のレベルはそれほど高くはなく、
郵便局の場所を聞くのにも一苦労するほど。
それほど深い内容の会話は望めなかったが、
それでも、緊張を強いられるミャンマーにあって、唯一 心が安らぐ女性だ。
この女性は兄ちゃんたちとは知り合いらしい。
こんな正直そうな女性と知り合いなのならば、彼らを信じてもいいのかもしれない。
まだ油断はできないが。
さて、肝心のミャンマー料理だが、お世辞にも美味しいとは思えなかった。
お姉さんには悪いけど、私の口には合いそうにない。
「明日も食べに来てくれますか?」
「はい、もちろんっ!」
しまった。
男の悲しい性だ。
意外なことに、兄ちゃんたちは私に食事をおごれとは言わなかった。
彼らにはホテル探しを手伝ってもらったし、
食事にもつきあってもらったので、ビールだけも奢らせてもらった。
「じゃあ、明日の朝 8時な」
そう言って彼らは去って行った。
え?
明日も来るのか。
彼らは私の泊まる部屋まで知っている。
逃げようがない。
朝の6時くらいにこっそりとミャンマーを脱出してしまおうか。
いや ダメだ。
国境のゲートが開くのは8時。
思い荷物を背負っていては、彼らを振り切ることなど不可能だ。
さあ どうする?