貴船・川床・流しそうめん

今日は叡山電車に乗ってお出かけです。
この車両には「パノラマ・シート」という特別な座席が配置されていて、車窓からの景色を楽しめるようになっています。
せっかく叡山電車に乗ってはるばる出かけていくのですから、やはりパノラマ・シートに座ってみたいものです。
出町柳駅は始発駅なので、席を確保できる確率はかなり高いはず。
そう思って、電車が到着するのを今か今かと待ち構えていました。
しかし、電車が到着してドアが開くやいなや、おばちゃんたちが猛ダッシュ!
あっという間にすべての座席が埋まってしまいました。
やはりみんな狙っていたんですね。
しかし、かなりご高齢のはずのおばちゃんたちが、まさかあれほどまでに俊敏な動きを見せるとは予想外だった。
パワー余りまくってるんじゃん。
これからは電車でお年寄りを見かけても、席を譲るのはよそうと思う。

目的地の貴船に到着。
「今日は天気もいいことだし、バスは使わずにここからハイキングだ!」
と私が宣言すると、メイサンはなにを思ったか、道から外れて山を登ろうとします。
余計なことはせずに、体力は温存しといたほうがいいと思うぞ、メイサン。
一日はまだ始まったばっかりなんだし。

貴船と言えば、やはり川床。
しかし、値段がかなり張るので、私には分不相応。
ま、ブルジョア階級のメイサン一家にとってはどうだか知りませんけどね。

せっかくシンガポールからメイサン父娘がやって来ているのだから、ケチケチせずに川床料理を楽しむべきなのかもしれませんが、今日はまた別の目的があるのです。

本日のお目当てはここ。
「ひろ文」という貴船を代表する料理旅館です。

(流しそうめんを食べる人たち)
料理旅館と言っても、この「ひろ文」は他とは違います。
1200円というリーズナブルな値段で、流しそうめんをいただくことができるのです。
流しそうめんをやっている場所はそんなにはありません。
しかも貴船の川床まで同時に楽しめてしまうのです。

もちろんここは人気スポットですから、場合によってはかなりの待ち時間があります。
が、駅から歩いてやってきた我々には休息が必要だったので、ちょうどいいです。
川のせせらぎを聞きながらのんびりするのも悪くない。

メイサンのはいている靴下は、PSYのカンナム・スタイル。
もう少しせくしーで色気のある格好はできないものか・・・

ごろんと横になるメイサン。
おっ! 少し色気がでてきた。
「マサトも横になったら? 気持ちいいわよ。 一緒に寝ましょうよ」
お父さんが隣にいるというのに、なんてことを言うんだろうね、この娘は。
なんとか言ってやってくださいよ、お父さん。
でもまあ、メイサンがそう言うのなら仕方がないか。
お言葉に甘えて、彼女の横に並んで寝ることにしました。
なんだかドキドキするねえ。
こういう待ち時間なら悪くはないかもね。
寝転がってふたりで乳繰り合っていると、いつの間にか隣にいたはずのお父さんがどこかへ消えてしまいました。
気をきかせてくれたのかな。
それとも、お父さんをいたたまれない気持ちにさせてしまうような雰囲気を醸し出していたのだろうか、我々は。

至福の時間もそう長くは続きません。
私たちの順番がやってきました。
休日の昼時には2時間以上も待たされることがあるといううわさのこの場所。
1時間以上の待ち時間を覚悟していたのですが、意外と速かったです。
目の前を流れる豪快な滝を眺めながら味わう流しそうめん。
猛暑なんてどこかへ吹っ飛んでしまいます。
ただ、水流の音がうるさすぎて、大声で話さないととなりの人との会話もままなりません。

シンガポールにはたくさんの日本食レストランが進出しており、メイサン父娘も日本食にはなじみが深いそうです。
しかし、そんな彼女たちも、流しそうめんを体験するのはこれが初めてだとか。
かなり楽しんでもらえたようです。
喜びの感情を表現するメイサン。
なんだかサルみたいな顔だぞ。
かわいいんだかどうなんだか、よくわからなくなってきた。
不思議な子だな、君は。

流しそうめんを食べ終えて、3人で記念撮影。
腹ごしらえもすんだことだし、次は貴船神社へと向かいます。