カウチサーフィン(CouchSurfing)と愉快な仲間たち

炎よ燃えろ (スチャバ、ルーマニア)

スチャバ(ルーマニア)でカウチサーフィン(CouchSurfing) 2日目


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ゲストハウスの共用スペース。
といっても、宿泊客は私一人なので、実質家を一軒まるごと独占状態です。


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宿のおばさんに「洗濯機はどこ?」と聞いたら、洗濯してくれました。
といっても、後で料金を請求されるんだろうな。
いくらだろ。


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宿のおばさんはとても気さくな人で、「朝食の準備ができたから食べろ」とバルコニーに連れていってくれました。
とてもうれしい配慮なのですが、このコーヒー、あまりおいしくありません。
朝食代は宿泊料に含まれているのだろうか。
これで別料金とられたらいやだなー。

バルコニーで朝食を食べていると、一人の男性がやってきました。
どうやら近所に住んでいる人のようです。
あまり言葉は通じないのですが、無理やり会話しました。
お互いにお互いの話していることが理解できない状態での会話なので、かなり疲れます。
頭をフル回転させて、相手が言わんとしていることを解釈しなければなりません。

それでも、やはり誰かと一緒に食べる食事はいいものです。
ルーマニア人って素朴で温かくって、なんだか好きです。

このゲストハウスは恐ろしく交通の不便なところに位置しているのですが(だから他に客がいない)、
宿のおばさんが車でスチャバ市内まで送ってくれました。

今日は平日で、ジョージは仕事があるため、夕方まで一人で時間をつぶさなければなりません。


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世界遺産に登録されている、「モルドヴァ地方の教会群(5つの修道院)」。
スチャバはそれらを巡る拠点となり、それぞれの修道院はかなり離れたところにあります。

ところが、わざわざ郊外まで出かけなくても、このスチャバ市内にもたくさんの修道院がありました。
この地方でしか見られない、あの独特の建築様式です。

うわあー、俺ほんとにルーマニアまで来ちゃったんだなー。
この修道院を見て、初めてその実感がわいてきました。


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ルーマニア人というのはよほど信心深いのか、街中いたるところに教会があります。
どれもみな似たような形をしているのですが、よく見ると細部が微妙に異なっています。

スチャバという街はそれほど大きくはなく、教会以外は特に見るべき物もないので、ひととおり歩いたら時間が余ってしまいました。
今日は快晴なのですが、風がびゅうびゅうと吹いていてとても寒いです。
今は8月だというのに、なんでこんなに寒いんだろう。
風をしのぐためにスーパーに入って昼食を買いました。
かなり大きなパンを買ったのですが、安い。
ほとんどタダ同然です。


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夕方、仕事を終えたジョージが宿まで迎えにきてくれました。
もちろんBMWでです。
かっちょいー!


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このゲストハウスはおそろしく不便な場所にあります。
幹線道路からは遠く離れていて、もちろん公共交通機関もありません。
おまけに道路は未舗装。


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スチャバ郊外にあるジョージの村へと向かいます。
信号なんてありません。
渋滞なんてありません。


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途中、馬車とすれちがいます。
これぞルーマニア!


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さらに馬車。


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一日の仕事を終えて、ちょうど畑から帰ってくる時間帯なので、大量の馬車と遭遇することができました。


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ああっ、俺も馬車の荷台に乗りてー!


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畑の間を音もなく貨物列車が通り過ぎていきます。
なんてのどかな光景なんだ!


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ようやくジョージの村に到着しました。
なんて辺鄙な村だ。
こんな僻地を訪れた日本人なんて他にはいないだろう。

と思っていたのですが、残念。
少なくとも2人はこの村に泊まったことがあるそうです。
日本人カウチサーファーって世界中にいるのだな。


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ルーマニアっていいなあ。
どうして俺はこの国にこんなにも心惹かれるのだろう。


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まず最初に案内されたのは、ジョージの彼女の家でした。
私のために手料理を作って待っていてくれたのです。
うれしいじゃありませんか!

ところでジョージ、お前、彼女いたの?
日本へは一人で旅行に来てたから、てっきり独り身なのかと思ってたよ。
まあどうせジョージの彼女なんだから、熊みたいな女なんだろうけどさ。


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左側にいるのがジョージの彼女。

うわっ! むっちゃ美人じゃん!
なんでジョージにこんなかわいい彼女がいるんだよ。
うらやましすぎる。

なんか無性に腹がたってきた。
殺意に近いものを感じる。

ちょっとその場所を変われよ、ジョージ。


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左側にいるのはジョージのいとこ。
といっても、この村は小さいからみんな親戚みたいなもんだそうです。


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「あれは何? 祠?」
と聞いたら、

「井戸だ」
という答えが返ってきました。

ルーマニアではどこの家庭にもこの井戸があるそうです。

もっとも、最近では水道が普及したため、この井戸を使う機会はほとんどないということです。
なんだかさびしいですね。


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敷地内には家畜小屋もあります。
彼女の家では豚を飼っていました。


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庭ではブドウだって採れます。
まさに自給自足。


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ルーマニアの伝統的な門。


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食事の後、いよいよジョージの家へとやってきました。


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「おーい、マサト! 遅かったじゃないか」

見上げると、そこにはミッシェルがいました。
なにやってんだ、そんなとこで?


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現在、ジョージの家を建築中で、ミッシェルはその手伝いをしているのだとか。


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大工さんたち。
みんなこの村の住人です。


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ジョージの家の前には牛が一頭いました。
おとなしい動物のはずですが、近づいてみるとけっこうこわい。
若干ビビり気味の私。


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牛さんと仲良くなろうと思い、餌づけを試みます。


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恐怖のあまり絶叫してしまう私。
なんと情けないサムライだ。


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こんな小さな村にもバーはあります。
もちろんビールの銘柄は「スチャバ」!


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バーはこの一軒しかないので、仕事を終えると、村中の若者がこの店へと集まってきます。

といっても、全部で10人ほどですが。


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侍の私に対抗してか、先ほどの大工さんが家から刀を持ちだしてきました。
あんた、なんでそんなもん持ってるんだ?


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「夕陽のきれいな丘がある」

ということで、ジョージに連れてきてもらったのがここ。
一面畑が広がっている雄大な景色に、心洗われます。


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きれいな景色になど目もくれず、チャンバラを始めるジョージとミッシェル。
まったく、こいつらときたら・・・


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ジョージの目が怖い・・・


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俺ははるばるルーマニアまでやってきて、いったいなにをやってるんだろう。


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この丘の中腹には牧場もあります。

おとなしい羊も、これだけたくさんいると、ちょっとこわい。


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暗くてよく見えませんが、草をたっぷりと食べた後、一日の終わりに羊さんたちはみんな乳を搾り取られてしまいます。


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柵の中に入れてもらいました。
地面はぬかるんでいて、足元がグニョグニョします。

なんでこんなに柔らかいんだ? 雨でも降ったのかな?
まさか・・・

泥だと思っていたものは、すべて羊のフンでした。
あたりは一面フンだらけ。

うへぇ、気色悪ぅー。


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丘の別の斜面では、ジョージの友人たちがバーベキューの準備をしてくれていました。
私のためにジョージが企画してくれたようです。


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とてもうれしいのですが、 寒い!
8月なのにたき火が恋しくなるとは。

日本ではまだまだ猛暑が続いているというのに、私は東ヨーロッパで火にあたりながら震えている。
旅の日程はまだ一か月以上残っている。
これからもっともっと気温が下がっていくんだろうなあ。

リュックの中には夏用の装備しかない。
大丈夫かな、俺。


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バーベキューのメインメニューはこれ。
ミンチをスティック状にして、特別な味付けをしたもの。
ルーマニアの定番料理だと言っていました。
おいしそう!


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このお肉、独特のクセがあるのですが、食べだしたら止まりません。
焼いても焼いても、足りません。
みんなバクバク食べています。

お肉もお酒もみんな彼らが準備してくれていて、私は完全に「お客さん」状態。
いいのかな、こんなにお世話になっちゃって。


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夜も更けてくると、ますます冷え込んできました。
彼らのうち何人かが森へ入って、薪を集めてきました。
器用に火を起こし、盛大なキャンプファイアーの始まりです。

そういえばスロヴァキアでも同じようなことがあったっけ。
日本ではたき火をしたことなんてほとんどなかったのに、この東欧の旅ではすでに2回も経験してしまった。

満天の星。
草原を見渡す丘。
温かいたき火と肉の焦げるにおい。

そして素朴なルーマニア人たち。

俺には分不相応な、ぜいたくな夜だ。

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俺はヤクザだ(キシニョウ、モルドヴァ)

キシニョウ(モルドヴァ)でカウチサーフィン(CouchSurfing)


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ホストのアントンの車で、キシニョウ市内まで送ってもらいます。
彼は仕事があるので、市内まで通勤するのですが、そのついでに乗せてもらったのです。
ラッキー!
カウチサーフィンってこういう時に便利です。

途中、「CHISINAU」 と大きく書かれたオブジェを見かけたのですが、アントンは職場へ急がねばなりません。
車を停めてもらって写真撮影したかったのですが、それは断念せざるをえませんでした。

残念。
これがカウチサーフィンの限界か・・・


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アントンの車から見たキシニョウの市内。
やはり日本とは走っている車の種類も異なり、なかなかおもしろいです。


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ところどころに面白そうな形をした建物が見えます。
モルドヴァはあまり観光地としてはメジャーではありませんが、なかなか楽しめそうな国だと感じました。
次回はもっと時間をとって、じっくりと滞在してみようかと思います。


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これがアントンの車。
日本車です。

最近日本ではあまり古い車を見かける機会はありませんが、実は私たちの知らないうちに世界中に散らばっているんですね。
私たちの感覚では
「もうこんな車、古くて使えないよ」
と思ってしまうような年代物でも、他の国へ行けば
「やっぱり日本車はいいな」
と大人気。

日本にいる時はあまり実感できませんが、日本という国の海外での存在感は、私たちが思っている以上に大きいようです。


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国会議事堂。
モルドヴァの国旗がひるがえっています。

仮説のステージを建設中でした。
後でアントンに聞いたところ、明日はモルドヴァの独立記念日なのだそうです。
そのための式典の準備をしているのでしょう。

そういえば、オデッサを訪れた時はウクライナの独立記念日だったっけ。
ポーランドでは士官学校の卒業式に出くわしたし。

ひょっとして俺ってお祭り男?!


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侍の衣装を着て、「勝利の門」の前で記念撮影。
式典の準備をしている軍人さんたちに何か言われるんじゃないかと心配でしたが、なーんにも言われませんでした。
もうちょっとかまってほしいな・・・


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大きなチェス盤を発見。
これ、自由に動かしてゲームをしてもいいそうです。

「こんな所に置いておいて、誰かが駒を盗んだりしないのだろうか」
と心配になりましたが、後でアントンに聞いたところ、やはり時々盗難の被害に遭うことがあるそうです。

それでも撤去したり柵を設けたりする気はないみたいですね。
モルドヴァは今日も平和です。


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キシニョウ大聖堂


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市庁舎


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キシニョウのメインストリート、シュテファン・チェル・マレ大通り。
まだ朝早いためか、人通りはそれほど多くありません。


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大勢の軍人さんたちが通りを行進しているところに出くわしました。
これから国会議事堂などの官公庁の警備に向かうそうです。


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シュテファン・チェル・マレ通りをつきあたりまで歩き、解放広場まで出ました。
このあたりは高そうなホテルが多いです。
モルドヴァにそんなにたくさんの観光客が来るとは思えないんですけどね。
商用かな。


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聖ティロン大聖堂。
入り口に料金所のような小屋があったのですが、まだ朝早いためか、受付には誰もいません。
他の人もお金を払っていなかったので、そのまま中へと進みます。


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教会の敷地内には早朝にもかかわらずたくさんの人がいました。
スカーフのようなものを被っている女性も多く、みんな敬虔な信者のようです。


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キシニョウ観光はこれでおしまい。
沿ドニエストル共和国に行くために、バスターミナルへと向かいます。

その途中、青空市場を発見。
朝早くから大勢の人でにぎわっています。
なんだかおもしろそうだったので、ちょっと中を冷やかしてみることにしました。


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ブドウを見ると、昨夜飲んだモルドヴァ・ワインを思い出してしまいます。
せっかくだからこのブドウと一緒に記念撮影をしよう、と思い、三脚にカメラをセットしたのですが、人通りが多くてなかなか写真を撮ることができません。

もたもたしているうちに、この市場の責任者のような人が来て、
「こんなところで写真なんか撮るな。 出ていけ」
と言われてしまいました。

といっても彼は本気で怒っているわけではなさそうで、
「サムライ! サムライ! 」
と他の商店主たちと笑っています。

今から思えば、彼らと一緒に写真を撮っておけばよかったのですが、
「出ていけ!」
と言われビビッてしまっていた私は、そそくさとその場を逃げ出してしまいました。


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「出ていけ!」
と言われたものの、この市場は人々の熱気があって、なかなか立ち去り難い魅力があります。

ドキドキしながらも、さらにウロウロしてしまいました。


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シュテファン・チェル・マレ通りを歩いているときは、人々の表情は硬く、
「モルドヴァの人間ってなんだかよそよそしいなあ」
と感じていたのですが、この市場の中は雰囲気が異なります。

道行く人々は、侍の衣装を着た私のことをチラチラと見ています。
確かな手ごたえを感じるのですが、なかなか私に近づいてこようとはしません。
モルドヴァの人はシャイなのかな。


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それでも時々陽気なおばちゃんたちに声をかけられます。
彼女たちは英語が話せないようなのですが、どうやら
「写真を撮れ!撮れ!」
と言っているようです。
がっしりと肩を組んできました。

ああ、これが若くてかわいい女の子だったらなあ。


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ここで急きょ、新たなマイ・ルールを設定することにしました。
それは、
「訪れた街すべてで、現地の美しい女性と一緒に写真を撮る」
というものです。
旅の思い出に「いい女」は欠かせません。

いい被写体はいないものかと獲物を探していると、私好みのかわいらしい少女を発見しました。
「一緒に写真を撮ってよ」
とカメラを構える仕草をしたところ、その女の子はギャーギャーわめきながら逃げまどいます。

あら? なんだか俺、変質者扱いされてる?

これはちょっと困ったことになったぞ、
と思っていると、その娘の母親らしき女性がその女の子に向かって、
「せっかくだからサムライと一緒に写真を撮ってもらいなよ」
みたいなことを言っています。
英語ではないのであくまでも私の推測ですが。

しかしその女の子はなおもキャーキャー言って私から逃げようとします。

とその時、お母さんが娘をガシッと捕まえました。
「ほれほれ、撮ってもらいな」

体格のいい母親の腕は太く、一度捕まってしまったら容易に逃げ出すことはできそうにありません。
娘はついに観念したのか、カメラに向かってほほ笑んでくれました。
でかしたぞ、お母さん。

カメラをお母さんに渡し、その女の子と一緒に写真を撮ってもらおうとしたのですが、
今度こそその娘は「ぴゅーっ」とどこかへと走り去ってしまいました。



その後も市場内をうろついていると、なんだか後ろに気配を感じます。
振り向くと、そこには私のことをじーっと見つめている一人の少女がいました。

他のモルドヴァ人とは明らかに異なる、派手な赤色のドレスを着たその少女の背はとても低く、
年齢はおそらく10歳に満たないと思われます。

しかし、どうも様子がおかしい。
彼女の顔つきは大人の女性そのものなのです。
物腰も落ち着いていて堂々としている。
首から上は成熟した女の人なのに、首から下は幼女体型。
見れば見るほど奇異な印象は強くなっていきます。

一瞬私は、その女性はなにかの病気を患っていて、体格は少女のまま大人になってしまったのではないかと思ってしまいました。

彼女は英語が話せます。
そして話しているうちに、やはりこの娘はまだ子供なんだということがわかってきました。
話し方も話の内容も小さな子供そのものです。

百聞は一見にしかず、ということで、ぜひともみなさんに彼女の写真をお見せしたいのですが、
その女の子は断固として写真撮影を拒否しました。
どうしてかはわかりませんが、彼女は異常に写真を嫌がります。
その意思の固さは普通じゃありませんでした。



その女の子と別れると、すぐに別の男性に声をかけられました。

「先生、ぜひうちの道場に来て稽古をつけてくれ」

どうやら彼は私のことを合気道の達人と勘違いしたようです。
そういえば昨日、シュテファン・チェル・マレ通りで合気道の道場を見たっけ。
彼はあそこの生徒らしいのです。

「いや、俺はこれから沿ドニエストル共和国に行かなきゃならないから・・・」
と言って断ると、

「稽古は夜からだ。あんたの電話番号を教えてくれ。ほんのちょっとでいいんだ。日本の先生に稽古をつけてもらえる機会なんてないから、きっとみんな大喜びするはずだ。頼むっ。」

何度も断ったのですが、彼はなかなか引き下がりません。
どうしても今夜道場に来てくれと言って聞かないのです。

仕方がない。
ほんとの事を言うとするか。

私はこんな格好をしているけれども、合気道なんてまったくできないのだ、
ということを正直に彼に打ち明けました。

すると彼は

「 Hey man ! Come on ! 」
とだけ言って、とても残念そうにしながら立ち去っていきました。

こういうことは初めてではありませんが、なんともいえないみじめな気分になります。
侍の衣装を着てるだけじゃだめだ。
日本に帰ったら合気道の道場に通おう。


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男が去ったと思ったら、今度は女の子が私のことを見つめていました。
サムライはモテるなあ。

でもごめんね。
俺は偽サムライなんだ。

私が話しかけても、その女の子はちょこんと首をかしげるばかり。
どうやら英語はわからないらしい。

ではいったいこの子は俺と何がしたいのだろう。
カメラを向けると、恥ずかしそうに下を向いてしまう。


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「下を向いちゃだめだよ。
 ほらほら、ちゃんとレンズを見て!
 こっち、こっち!」

私がその女の子にそうお願いすると、彼女はもじもじしながらもおずおずと顔を上げてくれました。
その恥ずかしそうにしている様子がまたかわいいのなんのって!

なんだかもっといじめたくなってきました。
俺って病気かなあ。


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はたから見てると、まるで私がいたいけな少女をいじめているようにでも見えたのでしょうか。
別の女性がさっとやってきて、女の子の肩を抱きしめました。

「私が一緒にいてあげるからね。もう大丈夫よ」

おおっ。
かわいい女の子が二人に増えた。
私としてはとてもラッキーです。

ところでこの女性は少女とどんな関係なのだろう。
お姉さんなのかな。
それともお互いの家が近所だとか。

「姉妹じゃないわよ。
 それにこの娘を見るのも今日が初めてだし」

へー、そうなんだ。
まったく見ず知らずなのに肩を組んで一緒に写真を撮ったりするのか。
モルドヴァの女の子はオープンな性格なんだなあ。



少し市場に長居しすぎた。
そろそろ沿ドニエストル共和国に向かわないと時間がなくなってしまう。
明日には俺はモルドヴァを出国しなくてはならないのだから。

バスターミナルは市場に隣接しているからすぐにわかった。
だが問題はどれが沿ドニエストル共和国行きのバスかだ。

沿ドニエストル共和国はモルドヴァから分離独立する形で自らを国家と名乗るようになった。
その過程では多くの血が流れている。
準戦争状態にあると言っても過言ではないだろう。

そんな状況にある国に行くバスが、本当に首都のターミナルから堂々と出発するのだろうか。
人に聞くのもためらわれた。
もしも私が沿ドニエストル共和国に行くことをこの国の人が知ったら、

「なにっ? お前はあいつらの国に行くのか! 許せんっ」

とか言われて怒られるんじゃなかろうか。


それにそもそも私はどこに行きたいんだろう?
沿ドニエストル共和国のことはつい最近知ったばかりで、十分な情報取集をしていない。

あてもなくバスターミナル内をうろうろしていると、一人の男が声をかけてきた。
侍の衣装を着てるのだから人目を引くのは当然だ。

50歳くらいに見えるその男からは、どこか暴力的な臭いがした。
日本の文化に興味がありそうにしていたので話を聞いてみたら、なんと日本に行ったことがあるらしい。
いったい何の用で?
この男が観光目的で外国を訪れるようには見えない。


前述したとおり、沿ドニエストル共和国は微妙な立場にある。
いちおう独立を宣言してはいるが、ほとんどの国は認めていない。
しかし独自の政府や軍隊を持っているものだから、うかつに立ち入ることはできない。

国際社会の目が行き届きにくいのをいいことに、この国は違法な薬物や武器の流通ルートになっているとも聞く。
大量のアングラマネーが流れ込み、実はこの国は豊かなのだ、という人もいる。


今、私の目の前にいるこの男も、ひょっとしたらそういう世界の住人なのかもしれない。
少しこわかったが、なかなか彼は親切だった。

「なにを探してるんだ?」
「沿ドニエプル共和国に行きたいんだ」

「ティラスポリか?」
「そうだ」


本当はティラスポリなんていう地名は知らなかったが、まっさきにこの男の口から出てきたところをみると、きっと沿ドニエストル共和国を代表する有名な街なのだろう。


「こっちだ。ついてこい」

男はそう言って私の前を歩き出す。
何人かの運転手と話をした後、一台の車を指さした。

「あの車に乗れ」

「いくらだ?」
バスの値段を聞くと、男はチケット売り場らしき建物に連れていってくれた。
意外と親切なんだな。


「俺はヤクザだ」

男は別れ際にそう言った。
ポケットからライターを取り出して私に見せる。
そこには
「SAMURAI 」
と書いてあった。

多くの日本人は「キシニョウ」と聞いても、その都市の正確な位置を思い浮かべることはできないだろう。
そんな街の市場のかたすみに、「SAMURAI」と書かれたライターを持つヤクザがいる。
日本ってすごくない?


彼にはいろいろと世話になったので、礼を言って握手をしようとしたら拒まれた。

「つい最近友人が死んだんだ。
 だから今俺は喪に服している。
 悪いが握手はできない」


その友人とやらがどんな死に方をしたのか、やはり聞かない方がいいんだろうな。





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最新ウクライナ情勢 2014年7月

今回の旅行では、東ヨーロッパの国すべてを周る予定なのですが、もちろんその中にはウクライナも含まれています。
しかし、やはり気になるのが現地の治安状況。
マレーシア機だけでなく、ウクライナの軍用機も相変わらず撃墜されています。
親ロ派の抵抗もまだまだ続きそう。

外務省のホームページによると、「渡航延期勧告」がでているのはウクライナ東部とクリミア半島のみ。
私が行く予定の地域は「十分注意」なので、なんとか旅行はできそうです。

でも、実際のところはどうなんでしょうね?
べつに外務省の情報を疑っているわけではありませんが、やはり気になります。

そこで、カウチサーフィンを通じて知り合った人たちに聞いてみることにしました。
まずはロシア人のマリア。

「今度ウクライナに行こうと思うんだけど、なにか耳寄りな情報ない?」

「あそこは私の管轄外なのよ。
 それに、もしなにか知っていたとしても、あなたに教えるわけないでしょ」

さすがは元KGB. 口が堅い。
でもどうせなら、映画や小説のように、

「肯定も否定もしない」
とか、
「私にはそのことを口外する権限がない」
とか言ってほしかったな。
ああいうシチュエーションにあこがれてるんだよ。


次にウクライナ人のヴィーカに聞いてみました。

「今の時期にウクライナを旅行するのはあまりおすすめしないわ。
 キエフやリヴィウはまだ大丈夫だと思う。
 でも、オデッサはいろいろと不穏な話を聞くから、やめておいた方がいいんじゃないかしら」

えっ、そうなの?
オデッサもヤバいの?
外務省の情報とはちょっと違うな。

ヴィーカはウクライナ人なのですが、現在はギリシャに住んでいます。
なので彼女の持っている情報は間接的なもの。
ここはやはりオデッサに住んでいる人に直接聞いてみる方が確実かもしれません。

あいにくオデッサに住んでいる知り合いはいなかったので、カウチサーフィンのコミュニティを利用することにしました。
東欧の国というのは閉鎖的なイメージがあったので、反応は薄いかもなー、と思っていたのですが、
1通メッセージを送っただけですぐに5、6通の返事が返ってきました。
これは予想外です。

彼らの話を総合すると、5月や6月くらいまでは混乱を恐れて、オデッサを訪れる観光客はほとんどいなかったそうです。
ところが、7月に入ってからは状況が好転し、大勢の人がやってくるようになったとか。
だから安心してオデッサに来いよ、ということでした。

「でも、お前が来る8月の下旬は黒海の水は泳ぐにはちょっと冷たいけどなー」

そうなのか。 日本でもお盆を過ぎたら海水浴場はガラガラになるからなあ。
じゃあウクライナ美人の水着を拝むのは難しいのかな。


メッセージをくれた人の中には、
「オデッサに来るなら俺の家に泊まれよ」
と言ってくれる親切な人も数人いました。
ウクライナ人ってけっこうフレンドリーなんだな。

その中の一人の青年はかなり熱心に私にアプローチしてきました。
彼は大の日本ファンで、
「なんで俺は日本人に生まれなかったんだろう」
と本気で悔しがっています。

ウクライナといえば美女大国として有名ですが、男だってきれいなんです。

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(右側がメッセージをくれた青年)


この彼、男の私でさえハッと息を飲むほどのイケメン。
でも、なんかむかつく。

彼はちかぢか日本にやってくるそうです。
日本の女性のみなさん、ぜひ彼をホストしてやってください。


オデッサといえば必ず引き合いに出されるのが「ポチョムキンの階段」
なので予習として「戦艦ポチョムキン」の映画もしっかりと見ておきました。

でも、個人的にはオデッサといえばガンダムを思い出すんですよね。
黒い三連星やマチルダさん、マ・クベなど。
出発前にもう一度見ておきたかったけど、そんな時間はなさそう。

まあいいか。
ウクライナ美人に会えるのだから。

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Resort Lovers



郵便受けに封筒が入っていた。
持ってみるとけっこう重い。
送り主は「地球の歩き方」。
そう、あの有名な旅行ガイドブックだ。

心当たりがないではなかった。
でも、まさか、まさか。
いくらなんでも遅すぎる。
あれからもう2年も経っているのだ。


「地球の歩き方」に情報を提供し、それが掲載された場合には謝礼として掲載誌をプレゼントしてくれる。
どうやらそれが届いたらしい。




今回私が投稿したのは「ラオス」編。
うん、このルアンパバーン名物の托鉢、よ~く覚えてますよ。
苦い思いをさせられましたからね。

ぼったくりおばさん



2年前私はラオスのプランパバーンを訪れた際に、あるゲストハウスを利用した。
そこはまだオープンして間がなかったからか、「地球の歩き方」にはまだ載っていなかった。
だから、情報提供したのだ。

該当箇所にはご丁寧にもピンクの付箋紙が貼ってあった。
なかなか芸が細かいね、「地球の歩き方」の編集部さん。




当時私が投宿したのは、「メコン・チャーム・ゲストハウス」。
この宿を紹介する記事の中には、ちゃんと私の名前も載っている。
へへ。
なんだか照れくさいや。




この宿を切り盛りしているのが、このトゥーンさん。
彼女にはルアンパバーン滞在中、ずいぶんとお世話になりました。

チェックアウト後も宿のロビーでWiFiを使わせてもらって、次のカウチサーフィンのホストを探していた時、
トゥーンさんに

「なにを見ているんですか?」

と聞かれたのです。


無神経な私は、彼女にカウチサーフィンについてとうとうと述べました。
カウチサーフィンがいかにおもしろいか、
自分はこれまでに何十か国もカウチサーフィンを利用して旅してきた、
などということを熱く語ったのでありました。

ところが、です。
いつも穏やかな表情を浮かべているトゥーンさんの表情がサッと変わりました。

「なんですって! 無料で泊めてもらえるっていうの?」
「それはここ、ルアンパバーンにもあるの?」

彼女は怒りをあらわにして私に詰め寄ります。
それはそうでしょう。
トゥーンさんはゲストハウスを営んで生計をたてているのです。
旅行者がみんなカウチサーフィンを利用するようになったら、商売あがったりです。

そんなこと、ちょっと考えたらわかりそうなもんですが、私は空気を読めずに
「カウチサーフィン万歳!」
的な演説をぶってしまいました。
なんという愚か者でしょう。




私は海外を旅行する場合、極力日本人とはかかわらないようにしています。
いわゆる「日本人宿」は避けて通ります。

それでも、何か月も異国の地をさまよっていると、ときどき日本語が恋しくなることもあります。
私がプランパバーンに立ち寄った頃がそうでした。

そんな時に出会ったのがこのトゥーンさんです。
彼女は日本に数年暮らしたことがあり、日本語も達者です。
しかも京都大学の大学院に通っていたというのです。
京都に住んでいる私にとって、これほど心休まる存在はありません。


旅先で人のやさしさに触れ、ほろりとしてしまうのはよくあること。
私もトゥーンさんの微笑みと日本語に癒され、予定していたよりも長くルアンパバーンにとどまることになりました。
毎日顔をあわせ、朝に夕に言葉を交わすうちに、いつしか二人は、単なる女将と旅人という範疇を超えてしまっていたのです。


真っ赤な夕陽がメコンのほとりに沈むころ、二人は宿から離れた川辺でひっそりと逢います。
満点の星が降る岩陰で、他の客の目から逃れるように。
川面にはホタルの乱舞。

「すてき。こんな気持ちになったの初めてよ。
 宿のお客さんと出歩くことなんて今までなかったのに。
 
 でも、明日にはあなたは行ってしまうのね。
 私もあなたと一緒に京都に行こうかしら」


「そんな必要はないさ。
 俺はここがものすごく気に入った。
 ずっとここで暮らそうかと考えてるくらいだ」

「本当?」




http://couchsurfingkyoto.blog.fc2.com/blog-entry-607.html




なんてことあるわけありません。
全部嘘です。私の脳が作り出した妄想です。
夏の恋なんてみんな夢まぼろしです。
異国の地で出会う女性なんて、すべてまやかしに決まってます。
そんなことわかりきっているはずなのに、今まで何度も痛い目に遭ってきたというのに、
毎年この季節になると身悶えてしまうのはなんででしょうね。


ハッ!
追憶にひたっているうちに、気づけば夜になっていた。
いかん。トゥーンさんに連絡しなければ。
彼女のゲストハウスがガイドブックに載ったことを知ったら、きっと喜んでくれることだろう。
彼女は毎日、ボートが船着き場に到着するたびに、日本人旅行者の姿を探しているのだ。


トゥーンさんとは今でもfacebookでのやり取りが続いている。
だが、なんだか気が重い。
「地球の歩き方」に載った私のコメントは、私が意図したものとは違うものとなっている。
これを読むと、なんだか私が
「このゲストハウスは料金が高い」
と文句を言っているようにも読める。

もちろん私が言いたかったことはそんなことではない。
ルアンパバーンは日本人旅行者にも人気のスポットだが、宿の従業員で日本語が話せる人などほとんどいないと思う。
そんな中にあって、日本に何年も暮らしたことのあるラオス人が経営するゲストハウスというのは貴重な存在だ。
これはかなり価値のある情報だと思ったからこそ編集部にタレこんだというのに、記事はまったくそのことには触れていない。
「地球の歩き方」の編集部はいったい何を考えているんだ?
なんだか恣意的なものを感じる。



とはいえ、「地球の歩き方」編集部の方には感謝している。
ほんの束の間とはいえ、ルアンパバーンでの記憶を呼び起こしてくれたのだから。

あれからもう2年にもなるのか。それなのに、
「必ずまた戻ってくる」
といった約束はまだ、果たせていないんだな。




テーマ : カウチサーフィン(Couch Surfing)
ジャンル : 旅行

葵祭で接待だ。

偶然というのはおもしろい。


私は今、旅行の計画をたてている。

どうせならすでに一度訪れた国ではなく、なるべくまだ訪れたことのない国を優先的にまわりたいと思っているのだが、
ルートの関係でどうしても再び同じ国に立ち寄らなければならないこともある。

もちろん、飛行機を使えば簡単にスキップすることができるのだが、よほどのことがないかぎり陸路を使いたい。
ガタゴトと車体が揺れるのを感じながらじっくりと、次なる目的地へと向かう腹を固める。
そういう旅が私は好きだ。

もちろん、飛行機を使った方が快適で早い。
最近は電車よりも安い運賃の格安航空会社も珍しくなくなった。

それでも、点から点へと「びゅーん!」ひとっ跳びする感覚には違和感を覚えてしまう。
それになにより、土埃にまみれながら地べたを這いずり回る旅のスタイルの方が、不器用な私には似合っていると思う。
「生きてる実感」を味わえるような気もする。


陸路で何か国も周遊する場合、どうしても前に訪れたことのある国をもう一度通過せねばならないケースもでてくる。
今回の私の場合、ルーマニアがそれだ。

この国は以前訪れたことがあり、シギショアラやブラショフ、ブラン城などはすでに見てしまっている。

ジプシーとカウチサーフィン

ドラキュラ城

残っているのは、交通が不便で辺鄙なところにある場所ばかりだ。
それらの場所は公共交通機関の接続も悪く、移動するのにかなりの時間を要する。
すでに行ったことのある国にあまりたくさんの時間を割くのも考え物だ。
ここは観光はあきらめ、ひたすら移動に徹しようか。

そう考えていたまさにその時、カウチリクエストを受け取った。
私が行こうかどうしようかと思案していた、まさにそのものずばりの場所、スチャバからだ。
話がうますぎる。
これはもしかして、ルーマニアが俺を呼んでいるということなのか。
ここはひとつ、流れに逆らわず、おとなしく身をゆだねることとしよう。

さらに都合のいいことに、彼はかなりの数のホスト経験がある。
彼と仲良くなっておけば、ルーマニアで心強い存在となるかもしれない。
彼が京都にいる2日間、至れり尽くせりのもてなしをしよう。
彼は知らなかったようだが、運のいいことにその日はちょうど葵祭にあたる。
きっと喜んでもらえることだろう。
これでさらにポイント・ゲットだ。

先に恩を売っておいて、自分が旅行するときにもとをとる。
いかにもせこい考え方だ。

だが、サーフするだけしといて、自分はほとんどホストをしないという輩だっておおぜいいるのだから、
このくらいは許容範囲だろ。



(葵祭会場の京都御所を警備する、京都府警の騎馬隊)

京都三大祭のひとつ、葵祭。
混雑は覚悟の上だが、それでもものすごい数の人間だ。
地下鉄の駅からは、数分おきにどっと人の群れが吐き出されてくる。

待ち合わせ場所をピンポイントで決めておいてよかった。
もしも「地下鉄 烏丸駅で」などとあいまいな約束をしていたら、
きっと永遠に彼と会うことはできなかっただろう。


私がジョージを見つけるとのほぼ同時に、彼の方でも私を見つけた。
力強い手でがっしりと握手を求められる。
そしてすぐに彼のマシンガン・トークが始まった。
ロシア人を連想させるその声は、低くて太い。

東欧訛りのある英語でまくしたてるものだから、話についていくことができない。
ルーマニア人ってもっと静かで、朴訥としたイメージがあったのに、彼はぜんぜんちがう。
よどみなく次から次へ言葉が飛び出してくる。






撮影ポイントをもとめてさまよい歩くジョージ。
カメラを構えるその目は真剣そのものだ。
葵祭に対する期待の大きさの表れだろう。


なにかトラブルでもおこったのか、予定時刻になってもなかなか葵祭りの行列は姿を見せない。
ルーマニアのガイドブックを持ってきていたので、彼にスチャバのことを聞いてみることにした。

「おおっ! 俺の小さな町が日本のガイドブックに載っている!
 しかもナンバー・ワンだ!!!」

モルドヴァ地方の教会群は世界遺産に登録されている。
ガイドブックに載っていても当然なのだが、世界遺産とはいえ、彼にとっては日常のありふれた光景なのだろう。

たしかにガイドブックの地図にはスチャバに番号1がふられているが、それはあくまでも便宜上のものだ。
それを彼は「ガイドブック一推し!」というふうにとらえたのだろう。

機嫌を良くしたのか、ジョージはさらにまくしたてる。

「マサト、お前はスチャバに来るのか?
 いつだ?
 日程が決まったらすぐに知らせろ。
 俺が車で5つの修道院を案内してやる」

なんと!
予想以上の展開になってきた。
この地方は公共交通機関の便が悪く、地球の歩き方には、

「5つの修道院を1日で巡るには、タクシーかレンタカーを利用したり、旅行会社に個人ツアーの手配をするしかない」
と書いてある。
そんな不便な場所をジョージが案内してくれるというのだから、これほどありがたいことはない。
カウチサーフィンがもっともその威力を発揮する瞬間だ。

ジョージ様、あなたが京都にいる間は、私が責任をもってお世話させていただきます。







今日はあいにく小雨がぱらつく天気。
おかしいなあ。例年この時期は気持ちよく晴れる日が多いのに。

そういえば去年の葵祭は元KGBの女スパイと一緒だったっけ。

KGBとカウチサーフィン

あれからもう1年もたつのか。







葵祭というのは、ただ行列が行進するだけ。
そこには音楽もないので、ほんとに静かです。

「え? これだけ?」

ジョージはなんだか拍子抜けしたよう。
たしかに「京都三大祭り」というわりには、少し寂しいような気もする。
絢爛豪華な衣装には莫大な費用がかかっているはずなんだけど、なんだか派手さがない。
まあ、これが京都らしいといえばそうなんだろうけど。











行列の最後尾が通り過ぎた後、見物客たちはいっせいに動き始めます。
これだけの人数がみな地下鉄の入り口に殺到するので、もうにっちもさっちもいきません。

「こりゃだめだ。この調子じゃあ改札口にたどりつくまでに日が暮れてしまう。歩こう」

途中でコンビニに寄り、パンをかじりながら歩く。
その間もジョージのおしゃべりはとまらない。
ほんとに陽気な男だ。

錦市場は気に入ってもらえたようだ。
ジョージは大きなカメラで頻繁に写真を撮っている。

さらに清水寺へと向かうが、その間も雨は降ったりやんだり。
こんな日でも、着物のレンタルをする人はけっこういるようだ。
ジョージはこの日本の着物が気に入ったようで、着物姿の女性を見かけるたびに写真をパシャパシャ撮っている。

もちろん、自分も一緒に写ることも忘れない。

「マサト、頼む。シャッターを押してくれ」



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あっ! この野郎、ひとりで4人も独占しやがって。
半分こっちによこせ。


「いやー、マサト。 日本の女の子っていいなあ」

ジョージはかなりご満悦のようだ。
彼には黙っていたが、その女の子たちは4人とも台湾人だぞ。


清水寺の後は伏見稲荷へと向かったのだが、雨が本降りになってきた。
これにて本日の「接待」は終了。
天気予報によると、明日は今日とはうってかわって快晴になるらしい。

明日も気合入れていくぞ。

テーマ : 京都・奈良
ジャンル : 旅行

上海歴女と本能寺

ユアン(中国)とカウチサーフィン


ユアンは上海に住む女の子。

旅の達人で、カウチサーフィンでのホスト経験も豊富だ。


なのでさぞかし有能な女性なんだろうなと予想していたのだが、実際に会ってみたら???

イメージしてたのとかなり違った。


宇治の祭りに行く予定だったのだが、電車の中で眠りこけてしまい、けっきょく行かなかった。

私との待ち合わせ時刻になっても、彼女は現れない。


土曜日の四条河原町を待ち合わせ場所に選んでしまったため、他にも大勢の人がたむろしている。

ユアンの顔はいちおうカウチサーフィンのプロフィールで確認しているが、写真と実物は違うことが多いのであまりあてにならない。

しかも彼女の顔にはこれといった特徴もない。

どこにでもいそうなありふれた顔立ちだ。


これが欧米人ならまだ見つけやすいのだが、中国人と日本人はほとんど同じ顔つきをしているので、彼女を発見するのはかなり難しい。

それっぽい女性に何人か声をかけてみたが、全部ちがった。

みんな怪訝そうな顔をして私のことを見ていた。

きっと私がナンパでもしていると思ったのだろう。

ああはずかしい。



1時間くらいうろうろしても彼女を発見することができなかったので、メールを送ることにした。

「ユアン、君は今どこにいるんだい?

 俺は今、河原町四条にいる。

 12時まで待って、それから家に帰るよ」



けっきょく彼女とは会うことができたのは、予定の時刻を1時間ほどすぎてからだった。

カウチサーフィンではよくあることだ。

外国を旅行しているのだから、土地勘はないだろうし、時間だって読みにくい。

だから私は待ち合わせをするとき、極力相手の都合にあわせるようにしている。


それでもほとんどのカウチサーファーは、

「京都は初めてだから、いつどこで待ち合わせしたらいいかわからないわ。

 あなたが決めて。」

と言う。


その結果がこれだ。



それでもなんとかめぐり合うことができた。

ユアンはお腹をすかしていたので、彼女の希望によりラーメン屋へと行くことにする。




(左がユアン。ラーメン屋にて)


もともと私が彼女と会うことに決めたのは、覚えたての中国語を試してみたかったからだ。

だが、ユアンは私に中国語を使うすきを与えてはくれなかった。

彼女はじつによくしゃべる。

話すスピードが速いわけではないのだが、彼女の口が休まる時はない。

英語でも彼女との会話についていくのはしんどい。

私は中国語の練習をすることを断念せざるをえなかった。


ラーメンが運ばれてきても口をつけようとはせず、彼女はなおも話し続ける。

お腹へってたんじゃなかったのか、ユアン?

ラーメンのびちゃうぞ。



現在は上海に暮らしているユアンだが、その前は南京にいた。

「南京って知ってる?」


知ってるもなにも、君たち中国人が日本人の蛮行をやり玉にあげる際、

必ずこの土地の名前を挙げるじゃないか。


きっと南京の住人は日本人のことを嫌ってるんだろうなと思っていたのだが、

ユアンいわく、そうでもないらしい。


もちろん偏狭なナショナリストはどこにでもいるが、そんなのはごく少数派なのだそうだ。

日本人が南京の街を歩いていたとしても、迫害をうけることなんてほとんどないという。


ほんとかなあ?


中国人の感覚は理解しがたい。


日本だけでなく、現在、中国はベトナムやフィリピンとも問題を抱えている。

当然それらの国での反中感情は悪い。


一度、中国人の観光客がそれらの国でひどいめに遭わされた事件が起こったそうだ。


「その報道の後、多くの中国人は怖くて東南アジアに旅行に行くことができなくなってしまったのよ。」


彼女はまるで自分たちが被害者であるかのような言い方をする。


確かに中国政府がなにをしようと、一般旅行者にその矛先を向けるのは間違ってると思う。

でも、そもそもそんな事態を引き起こした根本的な原因は中国政府や軍の強硬的な態度にある。

それなのにユアンをふくめ大多数の中国人はそうは思っていないようだ。


この溝はきっと永遠に埋まらないんだろうな。





さて、ラーメンも食べ終わり、お腹もふくれたことだし、どこに行こうか。

「あなたのおすすめはどこ?」

とユアンが聞くので、清水寺や伏見稲荷を挙げたら怒られた。

「どうしてそんな有名観光地ばかりすすめるのよ。

 せっかくカウチサーフィンを利用して地元の人と会ってるというのに、意味ないじゃない」


確かに彼女のいうことにも一理ある。

しかし、有名観光地が人気なのにはそれなりの理由があるんだよ。


それに、せっかく京都に来てるのに金閣寺も清水寺にも案内しなかったら、

それはそれで怒るんだろ。


だいいち君はまだ京都をほとんど観光してないじゃないかよ。

通ぶるのもいいけど、そういうことはひととおり見てまわったあとに言ってほしいものだ。



とにかく「絶対に」金閣寺には行きたくないとユアンは言うし、

雨もぱらついていたので屋根のある錦市場に行くことにした。


市場なんてどこも似たりよったりだろうと思っていたのだが、

彼女はけっこう真剣に見ている。

100円ショップでも楽しそうにしていた。

上海にだって100円ショップなんていくらでもあるだろうに。



錦市場の後は本能寺に行くことにした。

これはユアンのたっての希望だ。


「本能寺はここから近いじゃない」

「ユアン、君、本能寺を知ってるの?」

「もちろん知ってるわよ。信長が殺された場所でしょ。」


彼女はノートに何かを書き始めた。

「ほら」

そういってユアンが見せてくれたページには、

「天下布武」

と書かれていた。



日本にやってくるカウチサーファーのなかには、かなりの確率で「日本マニア」がいる。

宮本武蔵にぞっこんのイギリス人もいたし、豊臣秀吉や徳川家康のことを知ってる香港人と会ったこともある。

日本の歴史というのは、我々が思っている以上に諸外国に知られているのかもしれない。

我々が赤壁の戦いや諸葛亮孔明のことを知っているのと同じような感覚なのだろうか。


だが、ユアンの場合、それとは少し違うような気がする。

話を聞いていると、彼女はNHKの大河ドラマや小説(ラノベ?)が好きらしい。


それらの話をする時の彼女の顔は、まるで夢見る少女のようだ。

ひょっとして君は歴女なのか?




本能寺といえば信長の最後の地。

さぞかしすごいお寺をイメージしがちだが、現在は商店街のアーケードの下にある。


「本当にこんなところに本能寺があるの?」

ユアンがいぶかしがるのも当然だ。




商店街に面して本能寺の門はあります。





やはりこのお寺は修学旅行生にも人気があるようで、制服姿の学生の姿があちこちで見られます。

日本人なら誰でもこのお寺の名前を知ってますからね。

一度は行ってみたいと思うのが自然なのでしょう。


しかし、中はごく普通のお寺。

特に見どころもありません。




「信長」という文字を発見して、かなり期待したりもしたのですが・・・

 


信長を祀っている廟もちっぽけなものでした。

歴史上もっとも強いインパクトのある武将の最後の地だというのに、なんなんだろうこの寂しさは。




本能寺の変で命を落とした人々を祀っている場所。





本能寺を見学した後、しばらく座って休憩することにした。

それほど歩いたわけではないのだが、梅雨入りした京都は蒸し暑く、じわじわと我々の体力を蝕んでいく。

けだるい倦怠感が二人を襲う。


それでもユアンはしゃべり続ける。

彼女も疲れていることはあきらかだ。

その口調から疲労感がにじみでている。


話している途中で適当な英語が思いつかなくなって、彼女の会話はしばし途切れることが多くなってきた。

まるでため息をついているかのようにだるそうに話すユアンは、そのうちろれつも怪しくなってきた。


なんだか飲み屋で悪酔いしたお姉さんにからまれているような錯覚に陥る。

空は梅雨特有の分厚い雲に覆われ、太陽が照っているわけでもないのに、とても蒸し暑い。

じわじわと汗がしみだし、とても不快なはずなのに、なんだか愉快な気分になってくる。


俺もユアンもときどき意味もなく笑い出す。

なんで俺たちこんなにハイになってるんだ?



テーマ : 京都旅行
ジャンル : 旅行

推しメンはだれ?

先週にひきつづき、今週のゲストも中国から。

といってもニナはスロベニア人だったが、今度は本物の中国人だ。


彼の名前はソングリン。


正直に言って、私は中国人に対してあまりいいイメージはもっていない。

なぜだろう。

べつに中国人にひどい目に遭わされたとか、そんなことはないというのに。

マスコミの影響かな。



だがカウチサーフィンをするようになってから、これまでに数人の中国人と過ごす機会があった。

彼女たちはみな親日的で、礼儀正しく、一緒にいて心地よかった。

これまでいだいてきた中国人のイメージからあまりにもかけ離れていたため、

「おや?」と思ったほどだ。



だが今回のゲストは男。

これまでのように友好的なムードとはいかないかもしれない。

尖閣諸島の議論とかふっかけられたらどうしよう。


すこしビビりながら彼を迎えた。




(右がソングリン)


ソングリンは中国は四川省成都の出身。

この前うちに泊まったニナも成都に住んでいる。

そういう偶然もあるのだな。


ニナから成都の話はたくさん聞かされていたので、ソングリンとの会話もスムーズにいった。

複数の人間から違う角度でいろんな情報をもらえたので、今では私はちょっとした成都通になった気分だ。

ニナからもらったパンダのキーホルダーをソングリンに見せたら、「おおーっ」と喜んでいた。

その外観からは想像できないくらい彼は人懐っこい。


中国人って実はいい奴が多いのかもしれない。



カウチサーフィンを利用して日本に来る人間は、やはり普通の中国人とは違うのかな。

日本が嫌いなら日本人の家に泊まろうとは思わないだろうし、そもそも日本に来ようなどとは思わないだろう。


さらにソングリンはアメリカの大学院に通っている。

しかも誰もが名前を知っている有名大学。

こう見えてかなりのインテリなのだ。





ソングリンはおみやげをくれた。

日本でもおなじみのこのお菓子も、中国語表記になってるとなんだか印象が違ってくるから不思議だ。




彼はさらにチョコレートもくれた。

ベルギーと書いてあるが、メイドインチャイナだ。


「中国製だけど安心して食べれると思うよ」

中国産の食品は外国では評判が悪いということも、彼はちゃんと知っているようだ。



このソングリン、大の日本ファンなのだ。

今回の日本旅行に大いに感動し、

「もう中国には帰りたくない!」

とまで言っている。



「日本人が中国人のことをあまりよく思っていないのは知っている。

 俺も中国人が嫌いだ。

 このまま日本に暮らしたい」


うーむ、日本ってそんなにいい国かな。

それとも中国がひどすぎるのだろうか。



だが、ソングリンの話をよく聞いてみると、彼が日本好きなのにはちゃんとした理由があった。

日本の女の子が好きらしい。

どうやら本気で日本人の彼女をつくろうとしているようだ。


「日本の女の子は中国人の男のことをどう思っているんだ?」

うーん。いっとき韓国がブームになってたことはあったけど、中国人の男が人気があるという話を聞いた記憶はないなあ。



「どうやったら日本人の女の子を彼女にできる?」

日本人の女の子の彼女がいない俺に聞かないでくれ。




もちろんソングリンは日本のアイドルも大好き。

特に彼のお気に入りは倉木麻衣とAKB48.


「まさと、君の推しメンはだれ?」

いやいや、俺もAKBのファンだという前提で話をしないでくれ。


中国でもAKBはかなり人気で、ファンは普通に「推しメン」という日本語を使っているそうだ。

日本の文化が世界に広まっていくのは喜ばしいことだが、なぜだか素直によろこべないのはどうしてだろう。



もちろんソングリンは東京では秋葉原にも立ち寄った。

メイドカフェには感激したようだ。


「まさと、君は週に何回メイドカフェに通ってるんだい?」


日本人の男がみんな毎週メイドカフェに入り浸っているわけではないということを

どうすれば彼に理解してもらえるのだろうか。


テーマ : カウチサーフィン(Couch Surfing)
ジャンル : 旅行

親猿の骨も固いかの?

今回のゲストはミス・インドネシア。

私のカウチサーフィン人生始まって以来の大物の訪問だ。


だが彼女は彼氏連れだった。

それはそうだ。

そんなウマい話がそうそうあるわけがない。

極上のセレブがこんなむさ苦しい部屋に来てくれるだけでも感謝せねば。




ウィミーの彼氏はニュージーランド人のフェイリー。

フェイリーがインドネシアを旅行した時に彼らは知り合い、現在はニュージーランドで一緒に暮らしている。

彼らが知り合ったきっかけは、カウチサーフィンのパーティーだったとか。

そういう出会いもあるんですね。


ところでウィミーはとても流暢な英語を話す。

きっとインドネシアでもかなりの上流階級の出身なのだろう。




彼らのおみやげはこの「リコリス」。

ニュージーランドでは有名らしい。

メイサンも知っていた。


メイサンにこのことを報告すると、

「もう食べた? おいしい?」

「ああ食べたよ。なかなかおいしかった」

「へええ。私あんまりそれ好きじゃないのよね」


そういう言い方するなよ。

ほんとは俺も「あまりおいしくないなー」、と思ってたんだけど、人からもらったものをそんなふうに言っちゃダメかな、と思ってたんだからさ。




フェイリーとウィミーはとても気さくなカップルで、3人で一緒にずーっとしゃべってました。

彼らはニュージーランドでシェアハウスに住んでいて、カウチサーフィンのホストもしています。

ニュージーランドでミス・インドネシアの家に泊まれるなんてなかなか素敵な話だと思いませんか?


特にフェイリーは話好きで、夜遅くまでひざを割って話しました。

というのも彼は大の日本文化びいきで、本物の日本人と一度じっくりと話してみたかったそうなのです。

しかし、必ずしも日本の事をすべて受け入れているわけではありません。

日本のことをよく知っているからこそ、かなりセンシティブな話題にまで話はおよび、二人ともヒートアップしてしまう場面もありました。

そういう時でも、ウィミーがやんわりと仲裁に入ってくれたおかげで事なきを得ましたが。



「俺は日本人のことは好きだが、クジラを食べることに関しては絶対に許せない。

 IWCの委員会では調査捕鯨は認められているが、あれは調査とは名ばかりで、実態は完全に商業捕鯨じゃないか。

 やり方がこそくだ。


 さらにひどいことには、委員会での投票の際、日本は発展途上国の票を金で買っていることだ。

 貧乏な国の足元を見て、経済援助をちらつかせては、日本に有利な裁定が出るように買収する。

 そんなやり方をして恥ずかしくないのか?

 およそ日本人らしくないぞ」



彼の怒りはかなり激しく、私の弁明などまったく聞く耳をもたない。

彼だけではなく、オーストラリアやニュージーランド、さらには欧米の人たちはみんなそんなふうに思っているのだろう。

ちょっと悲しくなった。



フェイリーは日本の格闘技が大好き。

なかでも須藤元気の大ファンなんだそうだ。

だから彼が格闘界を引退した時はおおいに悲しんだのだとか。


「現在でも彼には注目している。音楽や執筆など、いろんな分野で彼は多彩な才能を発揮しているからね」

そう言ってyoutubeで須藤元気のビデオを見つけてきては、私に見せてくれた。



その後、3人で映画を見ることにした。

日本の映画が大好きだというフェイリーの強いすすめで、

「13人の刺客」という映画をチョイスした。


この映画、かなり残酷なシーンから始まる。

いきなり切腹。

しかも腹を3回にもわたり切り刻む。

なかなか終わらない。

日本人の私でも、この苦痛に満ちたシーンは耐えがたかった。


その後も残虐なシーンのオンパレード。

稲垣吾郎扮する殿様の暴君っぷりがものすごい。


若い女性の両手両足、そして舌まで切断したあげくに慰み者にし、飽きたら裸のままポイ捨て。

新婚夫婦の新妻を凌辱した後、彼女の目の前で旦那を惨殺。

呆然とする妻に言い放った言葉は、

「山猿の骨は固いのぉ」



「だめ、吐きそう」

あまりの残酷さに、ウィミーは途中で席を立ってしまいましたとさ。


こんな映画を見せつけられたら、日本人ってむちゃくちゃ残虐な民族だと外国人に思われてしまうよ。



ウィミーとフェイリーは一緒に暮らしているのですが、どうやら財布は別々のようです。

レストランなどでの支払いの時は、お互いがそれぞれ自分の分を支払っていました。

私がそれを珍しそうに見ていると、

「日本のカップルはどうしてるの?」

とウィミー。


「日本ではデートの時、基本的には男が払うよ」

と私が説明すると、

「だって」

と彼女はフェイリーを挑発します。



「おいおい。なんで俺がお前の分まで払わなきゃならないんだよ。逆だろ。

 聞いてくれよ、マサト。 こいつの給料はいくらか想像つくか?

 1時間ほどカメラの前でにっこりとほほ笑むだけで、俺の1カ月分の給料を軽く超えるんだぜ。

 やってられないよ、まったく」


さすがは元ミス・ジャカルタ。

TVレポーターやモデルとしてのギャラは、かなり高いみたいだ。


そんな女性を彼女に持ってしまったフェイリーには彼なりの苦悩があるのだろう。


でもね、フェイリー。

世界中の男は君の事をきっと羨望のまなざしで見ていると思うよ。

テーマ : カウチサーフィン(Couch Surfing)
ジャンル : 旅行

ハッピーエンディング

シンガポールから来たカウチサーファー、エイミーは実に饒舌で、いろんな話を聞かせてくれる。

初対面の日本人の女の子とはうまく会話できない私でも、彼女とならディープな話ができてしまうから不思議だ。


たいていのカウチサーファーはそうだが、やはりエイミーも旅行が好き。

しかも彼女はシンガポールに住んでいる。

私も東南アジアを3か月かけてバックパック旅行したので、その話で盛り上がった。


「でも、あまりおおっぴらに東南アジアに行ってきた話をするのは、はばかられることもあるんだ」

「どうして?」

「ごく一部だけど、買春目的で東南アジアに足を運ぶ輩がいるからさ。

 日本とは物価が違うから、驚くほど安い値段で性風俗を楽しむことができるんだ。

 だから男が一人で東南アジアに行ったって言うと、そういう目で見られることもある。

 それがいやなんだ」

「で、ハッピーエンディングだった?」

「え? ああ、うん。楽しかったよ。」


最初、私はエイミーの言わんとしていることが理解できずに、あいまいな返事をしてしまった。

が、これは大失敗。


東南アジアの風俗産業で「ハッピーエンディング」といえば、日本で言う「本番」にあたるそうだ。


「いや、そんなことしてないよ。

 風俗の店に連れて行かれたことはあるけど、ハッピーエンディングはなかったよ」

あわてて弁解したが、エイミーは信用してくれない。

「へえー。タイのバンコクに行って、アクアショーやピンポンショーも見なかったの?

 ゴーゴー・バーには行ったんでしょ?

 え? 行ってない?

 じゃああなた、バンコクになにしに行ったのよ」


「なにしにって・・・。

 そりゃあお寺を見たり、いろいろだよ」

「いろいろって?」


エイミーはまったく私のことを信用していないようだ。

だから東南アジアに男一人で行ったって言いたくなかったんだよ。



「俺はバンコクでもカウチサーフィンを使ったんだ。

 その時のホストの女の子がまた敬虔な仏教徒でね。

 そういういかがわしいお店には連れて行ってくれなかったんだよ」


「あらそう。それは残念ね。

 せっかくバンコクにまで行くんだったら、そういう夜の街ものぞいてみた方がいいわよ。

 でも気をつけてね。なかには危ない店もあるみたいだから。

 店内に入ったらドアに鍵をかけられて、法外な料金をふっかけられるんだって。

 お金を払うまで出してくれないそうよ」


それは怖そうだなー。ハッピーエンディングどころじゃないやん。

しかし、エイミーの言うことにも一理ある。

性風俗の取り締まりは年々厳しくなっていくようだし、

日本と東南アジアとの物価の差もだんだん縮小していくことだろう。

その前に一度、その手の店をのぞいてみるのも悪くはないかもしれない。

病気と警察が怖いから、たぶん利用はできないだろうけど。


東南アジアにある性風俗のお店の入り口をよく見ると、

「NO HAPPY ENDING !」

と書かれていることがあるらしい。


これは日本でいう、「本番お断り」という意味らしい。


「本番」って聞くと、なにやら生々しくていやらしい響きだが、

「ハッピーエンディング」だと、なんだかさわやかで、すっきりしたイメージに思えてくるから不思議だ。

日本でも呼び方を変えたら、利用者層も広がるんじゃないだろうか。


まあ、やってることは同じなんだけど。




「それにしても、シンガポールに住んでる君がうらやましいよ。

 シンガポールは東南アジアの中心に位置しているから、安い料金でどこへだって気軽に行けるじゃないか」


「そうはいうけどね、女の子が一人で東南アジアを旅するのはけっこう大変なのよ」

そう言ってエイミーは、ある話をしてくれた。



あるシンガポール人の女の子が、独りでマレーシアを旅行していたときのこと。

深夜にタクシーに乗っていた彼女は、運転手に乱暴されたそうだ。

その後、彼女は道路上に放置された。

そこへ通りかかったパトカーが彼女を見つけ、保護する。

警察署に連れて帰って、これでひと安心。

となるところだが、そうはならなかった。


なんと、警察署にいた警官たち全員に、彼女はまたしても暴行されてしまったというのだ。


日本の警察はいろいろ言われることもあるが、まさかここまではしないだろう。

この話は都市伝説のようなもので、もしかしたらまったくのでたらめかもしれない。

でも、ひょっとしたらありえるかも・・・、と思えてしまうのが東南アジアのこわいところ。

まだまだ安全ではない地域もたくさんあるからだ。



なんか今回のブログ、全然ハッピーエンディングじゃないぞ。

テーマ : カウチサーフィン(Couch Surfing)
ジャンル : 旅行

ヘンタイよ!、ヘンタイ!

イーシャンが私の部屋に泊まるのも今夜が最後。

だからというわけでもないだろうが、今夜は彼女がみそ汁を作ってくれるらしい。


「カウチサーフィンは国際交流の場」

というのが建前だが、実際は無料のホテルとして使っている人がほとんど。

なので、料理をふるまってくれるカウチサーファーなどというものはほとんど存在しない。


だが、それは仕方のないことだと思う。

彼らは旅人であり、昼間は観光に大忙し。

クタクタに疲れて帰ってきてから料理を作るなどというめんどうなことを、いったい誰がやりたがるだろうか。

普段、家にいる時は料理をするのが大好きな人でも、旅先でくらいはのんびりとしたいはずだ。


それでも中には果敢に料理に挑んでくれるカウチサーファーもいることはいる。

このイーシャンみたいに。



(台所で料理中のイーシャン(台湾))


私はゲストを平等に扱ったりはしない。

私の部屋を安宿代わりに使う人にはそれなりの対応をする。

非礼には非礼で応える。


だが、礼をつくしてくれた人には、やはり礼をもって応えたい。

あいにく私は料理が苦手なので、こんな提案をしてみた。

「うちにたこやき器があるんだけど、食べたい?」

「うそっ? ほんとに! たこやき作りたい! 食べたい!」


外国人のなかには、異常にたこを気味悪がる人がいるので、たこ焼きに対する評価は二分する。

だから事前に必ず確認しておかなければならない。

以前、たこ焼きを食べている最中に質問されたことがある。

「このボールの中に入ってるのはいったいなに? なんだかグニャグニャしてるんだけど」

「ああ、それ、たこだよ」

「たこってなに?」

「タコを知らないのかい? じゃあイカは知ってる? イカは細長くて白いけれど、タコは丸い頭をしていて、赤いんだ」

そう言った瞬間、彼女は箸を置いて、洗面所へと走っていったきり帰ってこなかった。





しかし、このイーシャンはたこ焼きと聞いて嬉々としている。

台湾では日本の食文化が大人気だ。

彼女もよくお好み焼きやたこ焼きを食べるのだそうだ。

「そっかー、じゃあこれが初めてじゃないんだ」

「台湾で食べるのと日本で食べるのとでは全然違うわ。それに、自分で作るのは初めてだし。

ね、私がたこ焼きを作ってるとこ、写真に撮ってくれない?」

「日本でたこ焼きを作った」と言うと、友達に自慢できるらしい。


私のたこ焼き器は安物で、いつもうまくいかない。

「こちら側はもうすでにこげそうなのに、反対側はまだ生焼け状態なのよね。なんでかしら」

「ヒーターに温度差があるみたいだ」

「たこ焼きってほんとは丸い形をしてるのよね。それなのに、私たちが作ったのは下側が平べったくなっちゃってる」

「ひっくり返すタイミングがマズいのかもしれないね」

一緒に食事をするだけでもそれなりに楽しいが、二人でワイワイ言いながら作るのも悪くない。

たとえできあがったものが、およそたこ焼きとはいえないおぞましい代物だったとしても、なんだか愛着がわいてくるから不思議だ。


そしていよいよ、できあがったたこ焼きを食べる。

うん、見た目はともかく、味は悪くない。

だが、イーシャンは少し不満そう。

「マサトさん、このタコ、味付けしました?」

うっ、バレたか。

実は急にたこ焼きを作ることが決まったので、材料を用意していなかった。

時間も遅いので、近所のスーパーはもう閉まっている。

そこで緊急避難として、酢の物に使うタコを流用したのだ。

梅酢にどっぷりと浸かっていたのだが、よく水洗いしたから大丈夫だろう。

それに相手は台湾人。たこ焼きの味なんてわからないはずだ。

万が一バレたとしても、

「これが日本式だ!」と言えばなんとかなるだろう、と思っていた。


しかし、舌の肥えた台湾人をごまかすことはできなかったようだ。

ごめん。大阪で本物のたこ焼きを食べて口直ししておくれ。




たこ焼きの後は、イーシャンが作ってくれたみそ汁を飲む番だ。

「私、聞いたことがあるんです。

日本では、一人前におみそ汁を作れるようになって初めてお嫁さんに行けるんだそうですね。

私、うまく作れたかな?」

みそ汁を口に運ぶ私を、イーシャンは不安そうに見つめる。

まるで新妻を迎えた夫のような気分だ。


「うまい!」

「ほんとに?うれしい! 私、日本人のお嫁さんになれる?」

(たとえみそ汁がどれほどマズかろうと、君のようなかわいいお嫁さんなら大歓迎だよ。というよりイーシャン、君は日本人と結婚したいのか?)

お世辞ではなく、本当に彼女の作ったみそ汁はとてもおいしかった。

私の母親よりも上手なのではなかろうか(ちなみに私の母親の料理の腕はかなりのものだ)。


日本人でも、きちんとダシをとったおいしいみそ汁を作れる子は少なくなってきてるような気がする。

それなのに、台湾人の女の子がこんなにおいしいみそ汁を作って、なおかつ、

「これでお嫁に行ける?」なんて、日本人よりも日本人らしい!

台湾は日本人にとって人気の旅行先となっている。

理由はいろいろあるだろう。

・近い
・物価が安い
・日本人に対して親切

だが、それら以上に、台湾には日本が失ってしまった「日本らしさ」が残っているというのも一つの大きな理由だと思う。

台湾には、日本統治時代に作られた懐かしい建築物が、いまだに数多く残っている。

それに加えて、台湾人は日本文化を大切に扱うので、日本ではすでに失われてしまった価値観が、いまだに残っているのかもしれない。

だから台湾を訪れた日本人は、ふと、ノスタルジックな感覚におちいってしまうのではないだろうか。



(イーシャンの作ってくれたみそ汁)

イーシャンはとても快活な女の子なのだが、出会った当初は、少し私から距離を置いているような気がした。

かわいい女の子が一人で男の家に泊まりに来るのだから、相手に誤解を与えないようにふるまうのは当然だ。

しかし、そのわりに彼女は不用心なところもある。

風呂上がりに、私のとなりでストレッチをしたりするのだ。

タンクトップにショートパンツというラフな格好で、シャンプーやせっけんの香りをプンプンとまき散らしながら。

はっきり言ってこれは、かなり刺激的だ。

だが、イーシャンは別になんとも思っていない様子。

男と女とでは、こういうことに対する感じ方が異なるのだろうか。


そんな彼女とも、この数日間でずいぶんと仲良くなれた気がする。

それも、元KGBの美人スパイ、マリアのおかげだ。

陽気な彼女と3人で京都の街を観光したことで、グッと距離が縮まった。

そういうわけだから、最終日の夜はちょっとエッチな話題になることすらあった。

だが、時々、彼女の使う言葉に違和感をおぼえて、戸惑ってしまうことが何度かあった。

彼女は私にむかって、何度もこう言う。

「ヘンタイよ、ヘンタイ!」


外国人は、日本のAVやアダルト・アニメ、成人向けコミックのことを総称して「ヘンタイ」と呼んでいるようなのだ。

変態もののAVと聞くと、ものすごくえげつない内容を想像してしまうが、外国人に言わせれば、たとえ健全で(?)ごく普通のAVでも「ヘンタイ」というジャンルに入ってしまうらしい。

日本が世界に誇るアダルト・コンテンツは、諸外国では「ヘンタイもの」という不動の地位を確立しているのである。

名誉というか、不名誉というか・・・

それにしても、人の顔を見ながら大声で、「ヘンタイ! ヘンタイ!」と連呼するのはやめてもらえないだろうか?





翌朝、イーシャンは旅立っていった。

台所には、大きな鍋にみそ汁がたくさん入っている。

「こんなにいっぱい!」

「これだけあれば、3日間くらいはもつでしょ。このみそ汁を飲むたびに、マサトさんは私のことを思い出すのよ」

だが、その日のうちにすべて食べてしまった。

あまりにもおいしいみそ汁だったので、一度食べ始めると止まらなかったのだ。


それに、たとえみそ汁なんかなくたって、君のように濃いキャラの子を忘れることなんてできないよ。

テーマ : カウチサーフィン(Couch Surfing)
ジャンル : 旅行

カウチサーフィン(CouchSurfing)とは?

CouchSurfingKyoto

Author:CouchSurfingKyoto
.カウチサーフィン(CouchSurfing)とは。

日本に観光に来た外国人の宿として無償で自宅を提供し、国際交流を深めるというカウチサーフィン。

また、自分が海外に旅行に行く時には、現地の一般家庭に泊めてもらい、その土地に住む人々の生の暮らしを体験することだってできてしまいます。

ここは、そんなカウチサーフィンの日常をありのままにつづったブログです。

「カウチサーフィンは危険じゃないの?」
そんな危惧も理解できます。
たしかに事件やトラブルも起こっています。

なにかと日本人にはなじみにくいカウチサーフィン。

・登録の仕方がわからない
・詳しい使い方を知りたい
・評判が気になる

そんな人は、ぜひこのブログをチェックしてみてください。
きっと役に立つと思います。

最後に。

「カウチサーフィンを利用すれば、ホテル代が浮く」

私はこの考え方を否定しているわけではありません。
私もそのつもりでカウチサーフィンを始めましたから。

しかし、カウチサーフィンは単なる無料のホテルではありません。
現在、約8割のメンバーはカウチの提供をしていません。サーフのみです。

だって、泊める側にはメリットなんてなさそうですものね。

「自分の部屋で他人と一緒に寝るなんて考えられない」
「お世話したりするのってめんどくさそう」

時々私はこんな質問を受けることがあります。

「なぜホストは見知らぬ人を家に招き入れるのか?」

それはね、もちろん楽しいからですよ。

自己紹介
プロフィール


こんにちは。
京都でカウチサーフィン(CouchSurfing)のホストをしている、マサトという者です。
ときどきふらりと旅にも出ます。
もちろん、カウチサーフィンで!


(海外)
2011年、ユーレイル・グローバルパスが利用可能なヨーロッパ22カ国を全て旅しました。
それに加えて、イギリスと台湾も訪問。
もちろん、これら24カ国全ての国でカウチサーフィン(CouchSurfing)を利用。

2012年、東南アジア8カ国とオーストラリアを周遊。
ミャンマーを除く、8カ国でカウチサーフィンを利用しました。

2013年、香港、中国、マカオをカウチサーフィンを利用して旅行。 風水や太極拳、カンフーを堪能してきました。

2014年、侍の衣装を着て東ヨーロッパ20か国を旅行してきました。


(日本国内)
これまでに京都で329人(53カ国)のカウチサーファーをホストしてきました(2013年6月25日現在)。

もちろん、これからもどんどんカウチサーフィンを通じていろいろな国の人と会うつもりです。



カウチサーファーとしてのカウチサーフィン(CouchSurfing)の経験:


オーストリア、ベルギー、ブルガリア、クロアチア、チェコ共和国、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイルランド、イタリア、ルクセンブルグ、オランダ、ノルウェー、ポルトガル、ルーマニア、スロヴェニア、スペイン、スウェーデン、スイス、イギリス、台湾

シンガポール、インドネシア、オーストラリア、マレーシア、タイ、ミャンマー、ラオス、カンボジア、ベトナム

香港、中国、マカオ

スロヴァキア、ポーランド、リトアニア、ラトヴィア、エストニア、ベラルーシ、ウクライナ、モルドヴァ、沿ドニエストル共和国、ルーマニア、セルビア、マケドニア、アルバニア、コソヴォ、モンテネグロ、クロアチア、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ、リヒテンシュタイン


ホストとしてのカウチサーフィン(CouchSurfing)の経験:


アイルランド、アメリカ、アルゼンチン、イギリス、イスラエル、イタリア、イラン、インド、インドネシア、ウクライナ、エストニア、オーストラリア、オーストリア、オランダ、カナダ、韓国、クロアチア、コロンビア、シンガポール、スイス、スウェーデン、スコットランド、スペイン、スロヴァキア、スロヴェニア、タイ、台湾、チェコ共和国、中国、チュニジア、チリ、デンマーク、ドイツ、トルコ、日本、ニューカレドニア、ニュージーランド、ノルウェー、ハンガリー、フィンランド、ブラジル、フランス、ベトナム、ベルギー、ポーランド、ポルトガル、香港、マダガスカル、マレーシア、メキシコ、モルドバ、リトアニア、ルーマニア、ロシア



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