もっと強く抱きしめたなら

(イとメイサ。嵐山の中之島橋にて。)

(渡月橋)
女の子同士が仲良くしている姿っていいですね。
私は参加できないのが残念です。

(嵐山の竹林の近くの和菓子屋さん。)

もちろん二人とも五平餅を歩き食いしましたよ。
この後嵐山の竹林を散策したのですが、これが思いのほか不評。
イは中国の四川省の出身。
パンダで有名な場所ですね。
なので竹林なんて飽きるほど見てきています。
メイサはインドネシア人なのですが、かの国にも竹林はたくさんあるそうです。
「おじいちゃんの家の裏庭にいっぱい生えてるよ。」
いったいどんな豪邸なんでしょうか。
もしかしてメイサはお嬢様?
というわけで竹林には早々に見切りをつけて次の目的地、金閣寺へ。

(イ。嵐電の電車内にて。)
とてもクールな彼女。
ちょっと近寄りがたいオーラを出してます。
なんか危ないお姉さんみたい。

でもサングラスを外すと別人のように優しい顔になるんですね。
こっちの方が好きだな。


北野白梅町からは歩いて金閣寺を目指します。
お腹がすいたので、途中でモスバーガーで腹ごしらえ。
二人ともライスバーガーを珍しがって食べてました。

(金閣寺)
こうして見ると、イは幸薄そうな顔をしてますね。
守ってあげたくなります。

(北野天満宮の梅苑)
梅の花はピークを過ぎて、ちょっと華やかさに欠けていました。

(京都御所の入り口)
京都御所の中に入るには、普通は予約が必要なのですが、
外国人観光客には日本人とは別の枠があります。
そこで私もメイサたちに交じって参加しました。

(京都御所内の待合場所。)
京都御所内のツアーは英語で行われます。
所要時間は約1時間。
ここでしか買えないお土産も売ってます。

京都御所の中をぞろぞろと歩く外国人たち。
これみんなガイジンなんですよ。










おっ。
こうして見ると、イはなかなかいい女ですね。

京都御所の見学ツアーを終えて、食べ物を求めて歩きます。
御所内の梅園も見ごろを過ぎていて、ちょっとさびしい雰囲気が漂っていました。
イがリュックからぶら下げているのは枕です。
クールなのか間抜けなのか良く分からないお姉さんですね。
彼女のことをもっとよく知りたくなってきました。
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イは中国人。
彼女は私の抱いていた中国人のイメージとはかなり異なりましたが、
それでも中国人には違いません。
時折彼女の見せる「反日」感情が気になります。
イと一緒にニュースを見ていた時、在日米軍に新型戦闘機が配備される、という報道がありました。
それを見た彼女の表情が曇ります。
「なんであなたたちは私の国を刺激するようなことをするの?
もっと平和的になれないものかしら。」
あれれれれれれ??????
どの口がそれを言うんだ?
挑発的なのはそっちの方じゃない?
中国を出てカナダで暮らしているイでさえこうなのです。
中国国内にいる一般の人たちはいったい日本のことをどう見ているんでしょうね。
なんだか不安になってきました。
イは靖国神社についてのドキュメンタリー映画を作ろうとしたことがあります。
「なんであなたたちはいまだにあんな物(靖国神社)を大事に残してるの?
日本が本当に軍国主義を捨てたというのなら、さっさと燃やしてしまえばいいのに。」
おいおい、物騒な発言だな。
君とは一度、よく話し合う必要がありそうだ。
こんな過激なお姉さんを京都御所に連れて行っていいのだろうか。
頼むから御所に火をつけないでくれよ。
今年の冬は寒く、桜の開花は遅そうです。
桜が見れなかったことが心残りのイは、来年も必ず京都に来る、と言います。
まあ、そう言って再びやって来たカウチサーファーはいないんですけどね。
「私を他の人と一緒にしないで。
4月1日から15日まで、マサトのカウチを空けておいてね。」
2週間も京都にいても飽きると思うんだけどなあ。
それに映画監督として忙しい毎日を送っているイのことです。
カナダに帰り、日常生活に戻れば私のことなどすぐに忘れてしまうことでしょう。
昼食を食べた後はイともお別れです。
彼女はメイサと私にハグをしてくれました。
地下鉄の駅には大勢の人がいますが、
もう人前でハグをすることには慣れました。
すこし長めに、そして強くハグをしました。
イが私のことを忘れないように。
少しでも長く彼女の記憶の中にとどまれるように。
テーマ : カウチサーフィン(Couch Surfing)
ジャンル : 旅行