上賀茂神社と巨神兵

回転寿司を食べて、
パワーを回復させた我々は、
上賀茂神社へと向かいました。
ここは世界遺産にも登録されているのにもかかわらず、
私は初めて訪れます。
京都に住んで、
もう20年にもなろうというのに。

日本に到着してからまだ日が浅いマリアとソレは、
見る物全てが新鮮に映るらしい。
あちこちにカメラを向けています。
こんなふうに喜んでもらえると、
ガイドする方としてもうれしいです。

実は、この上賀茂神社では、
仁和寺で出会ったスペイン人の親子と再会しました。
なんか、似たようなコースをたどってるんだなあ。
ガイドブックと同じコースを歩くのなら、
地元・京都ピープルである私の存在価値はないじゃん。

たまたま、国宝・本殿特別参拝とご神宝の拝観の期間にあたりました。
この上賀茂神社に入場するかどうかについても、
一悶着ありました。
お金を払えば、
普段は公開されていない内部に入ることができるのですが、
これは単なる観光ではないのです。
宗教行事の一環として内部に入ることが許されるのです。
そこで、敬虔なカトリック教徒であるマリアの表情が曇ります。
「信仰していない宗教の行事に参加することはできないわ」
なにもそんなに深刻に考えなくても・・・
上賀茂神社に来るのは初めての私は、
せっかく来たのだから中に入りたかった。
そこで、なんとかマリアを説得しました。
あまり納得してはいなかったみたいですけど。

この部屋で、神主さんが来るのをしばらく待たねばなりません。
マリアは、
「この法被の文字は何て書いてあるの?」
と、しつこく尋ねてきます。
この神社の名前が書いてあるだけだよ、
と説明しても、
疑り深い目で私を見ていました。
どうやら彼女にとって、
宗教はかなり大切なもののようです。
このあたりは日本人とはだいぶ感覚が異なりますね。

ソレは終始おとなしかったです。
もともとそういう性格なのか、
それとも、英語がそれほど堪能ではないからなのか。

この部屋でかなり待たされました。
マリアとソレはだんだん退屈してきたようです。
「神主さん、早く来てくれよー。
彼女たちが暴れだしちゃうよー。」

神主さんにお祓いをしてもらった後、
神社の内部に入ることが許されます。
マリアは不服そうでしたが、
暴れだすことも無く、
無事、お祓いは終了しました。
神主さんの説明はもちろん日本語。
とても早口でしゃべるので、
通訳をすることは不可能でした。
雰囲気だけ味わってね。

たまたまこの期間、なにかの展示会をやってました。
私のお気に入りはこの「カラス男」

哀愁漂うこのロボットの残骸も、
いい味出してます。
ただ、上賀茂神社とはまったく関係ないですよね。

こ、これは・・・。
理解不能です。

上賀茂神社の参道。
とてもすがすがしいです。
長かった一日もこれで終わり。
とても充実した一日でした。
と言いたいところですが、
マリアはまだまだ帰る気はないようです。
ゆかたを買いたいんだとか。
正直言って、
私はもう帰りたかったのですが、
マリアの浴衣姿を拝めるのならそれも悪くないな、
と思い直しました。
ところが、
マリアのゆかた選びは難航します。
花柄の可愛らしいやつは嫌なのだとか。
もっと落ち着いたのがいいそうです。
また、サイズの問題もあります。
彼女の身長は、
一般的な日本女性に比べるとかなり高い。
選択肢もしぼられてしまいます。
そこで、彼女自身の浴衣は断念して、
お父さんへのお土産選びにシフトしました。
が、それもなかなか決まりません。
せっかく高いお金を出して買うのだから、
慎重に選びたいようです。
マリア、君はいい奥さんになれるよ。
テーマ : カウチサーフィン(Couch Surfing)
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