マーティンとジレッタ(イギリス)とカウチサーフィン:ストーンヘンジ

ロンドンでのホスト、マーティン、ジレッタとは地下鉄の駅で待ち合わせ。
初めてのヨーロッパ。
初めてのイギリス、ロンドン。
何もかもが新鮮で、ドキドキです。
この純粋な感覚、どんなに旅慣れても持ち続けていたいものだな。

地下鉄の駅で、マーティンとジレッタが迎えに来てくれるのを待っていると、
目の前を2階建てのバスが通り過ぎます。
おおっ!
これぞロンドン!
うわー、本当にイギリスまで来ちゃったんだなあ。

ロンドンに来たら試してみたかったこと。
それは、地元のパブでビールを飲むこと。
ジレットとマーティンは近所のパブに私を連れて行ってくれました。
この町は観光地ではないので、外国人は来ません。
カウチサーフィンってこういう穴場的なスポットに行けるから好きです。

ロンドンでの私のホスト、マーティンとジレット。
彼らはとても親切にしてくれました。
初めての海外旅行、初めてのヨーロッパ、ということでナーバスになっていたのですが、
彼らのおかげで、なんとか第一日目を無事、乗り切ることができました。
本当に感謝しています。
彼らは自転車でロンドンを巡るツアーを企画しているので、イギリスに行く予定がある人はぜひ、彼らを訪ねてみてください。

ストーンヘンジ。
イギリスでの私の最大の目的がこれです。
ずっと来てみたかったんですよ。
実物を見た時は感動しました。


この辺りには風を遮る物が何も無いので、ものすごーく寒いです。
雨が降ってるわけでもないのにレインコートを着てしまいました。

オールドセーラム。
これがなんなのかよくわからなかったけど、ストーンヘンジのツアーバスに含まれていたのでついでに寄ってみました。




ソールズベリー大聖堂。
いかにも「イギリス」って感じの建物です。


マーティンの実家でご両親と対面。
家族そろってサッカー観戦をしている真っ最中でした。
マーティンのお母さんが紅茶をいれてくれました。
ロンドンで飲む紅茶は、なんだか特別な味がします。
しかも周りはみんなイギリス人。
初めての海外旅行にしては、ぜいたくすぎるシチュエーション!
やっぱりカウチサーフィンってすごい!
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なんとかヒースロー空港に到着。
あとは地下鉄に乗って、マーティンとジレッタの家に行くだけだ。
その前に彼らにメールを送っておこうとしたのができなかった。
このソフトバンクの携帯は海外でも使えるはずなのにおかしいな。
後で使い方を確認しておかねば。
さて、いざ地下鉄の切符を買おうとしたら、その買い方がわからない。
日本の自動券売機とは勝手が違う。
よく見ると、「日本語」というスイッチがある。
「ラッキー!」
だが、日本語モードに切り替えても、やはりどの切符を買えばいいのかわからない。
仕方ない。
窓口で駅員から買おう。
四ポンドなり。
駅からホスト宅に電話した。
すぐに車で迎えに来てくれるらしい。
よかった。
これで今夜の寝床は確保できたぞ。
現地に世話をしてくれる人がいるというのは、ほんとに心強い。
しばらくしてマーティンとジレットが現れた。
とても気さくなカップルだ。
ヨガのクラスからの帰りらしい。
彼らの車に乗り込む。
ん?
彼らの家は思ったよりも駅から遠いぞ。
今日は彼らが迎えに来てくれたからいいものの、
自分一人で駅まで行く場合はどうやったらいいんだろう。
少し不安になった。
彼らの家に着いて、しばらく雑談する。
二人とも旅行が好きで、日本にも来たことがあるらしい。
三週間も。
だから日本人には親近感があるのだとか。
私のカウチリクエストを受け入れてくれたのも、きっとそういう理由からなのだろう。
その後、二人は近所のパブに私を連れて行ってくれた。
そこはこじんまりとした、地元の人しか行かない場所だ。
うおー。
これこそ私がイメージしていた、正真正銘、イギリスのパブだ。
さっそくビールを半パイントだけ注文する。
パブにいた人たちはとてもフレンドリーで、何人もの人が私に話しかけてきてくれた。
私に握手を求め、肩をたたいて大笑いしていたが、何を言っているのかよくわからない。
まずいな。
こんなことでは先が思いやられる。
もっと英語をまじめに勉強しておけばよかった。
そうこうしていうちに、パブのオーナーらしき人がマイクを持ってしゃべり始めた。
マーティンによると、これからクイズが始まるらしい。
オーナーが何か話すたびに、店にいる客がいっせいに
「ヨォーッ」
と掛け声をかける。
相当な盛り上がりだが、やはり私の英語力では理解できなかった。
いや、内容はなんとなく理解出来るのだが、どこがオチなのかがわからない。
みんなが大笑いしている中、一人ポツンと取り残された格好になってしまった。
ここでのビール代は私が支払った。
三人分で7.8ポンド。
安いのか高いのか相場がよく分からない。
何度か買い物をしているうちに、その国のお金の価値がわかるようになってくるのだろうか。
ほろ酔い気分で彼らの家に戻る。
彼らは私にカウチベッドを提供してくれた。
なかなか豪華なベッドだ。
WIFIも使える。
シャワーの使い方には少し戸惑ったが、やはり暑いシャワーは気持ちいい。
ビールのせいでかなり眠たかったが、まだ寝るわけにはいかない。
次のホストを探さねばならないからだ。
まだ見つかっていないから、かなり焦っている。
私の旅は2カ月以上にも及ぶ。
事前にすべてのホストを見つけることは難しかったので、
旅行しながら次の寝床を探していかなければならない。
それに、今後の計画だってまだ完成していないのだ。
やるべきことはたくさんあるのに、時間が足りない。
焦る。
でも、今夜はとりあえず寝よう。
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朝5時半に目が覚めた。
熟睡はできなかったが、不思議と眠気や疲労感はない。
きっと、初めての海外旅行で興奮しているからだろう。
今日はストーンヘンジを見に行く予定だ。
マーティンに自転車を借りた。
彼が駅まで一緒に着いてきてくれるらしい。
きっと、私一人では頼りなかったのだろう。
駅でマーティンと別れた後は完全に一人ぼっちになってしまった。
心細い。
途中で何度も人に道を聞きまくった。
クールなイメージのあるロンドン人だが、予想外に親切だった。
クラップハンプトンで乗り換え、
なんとかソールズベリー行の電車に飛び乗る。
後はこの電車が私を目的地に連れて行ってくれるはず。
電車の中では少し眠っておきたかったのだが、窓から見える景色はすべてが新鮮。
目を閉じるのはあまりにももったいない。
日本に帰ってから、いくらでも眠れるじゃないか。
だから今は、この景色を目に焼き付けることに専念しよう。
「May I help you?」
ソールズベリーに着き、バス停を探していると、インド系らしき人が声をかけてきてくれた。
またまた親切な人だ。
もしかしたらこの人も、イギリスに初めて来た時には苦労したのかもしれない。
ストーンヘンジのツアーバスが来たので、乗り込もうと思ったのだが、扉は閉まったままだ。
ドアには赤いボタンがついていた。
「そうか、イギリスでは自分でドアを開けなきゃならないのか」
そう勝手に解釈した私は、その赤いボタンを押した。
プシュー。
バスの扉は確かに開いたが、運転手に怒られた。
「それは非常ボタンだ。勝手に押すな。
時間が来たらドアを開けるから、それまでそこで待ってろ。」
うう。
恥ずかしい。
ストーンヘンジのツアー料金は18ポンド。
20ポンド払った。
座席についてから、ふと、思った。
あれ?
お釣りもらったっけ?
まだもらってない気もするんだけど、確信がもてない。
やれやれ。
こんなにボンヤリとしてたら、とてもインドあたりを旅行なんてできないな。
定刻通りにバスは出発した。
アジア系のグループが乗りこんできたので、もしかしたら日本人かも、
と思ったら中国人だった。
ちょっと残念。
まだ旅は始まったばかりだというのに、もう私はホームシックにかかってしまったらしい。
そしてついに念願のストーンヘンジに到着。
平日の午前中にもかかわらず、かなり混雑している。
オーディオガイドは無料だったので借りてみたのだが、結局あまり聞かなかった。
説明を聞くより、実物をこの目でじっくり見る方が大切だ。
ストーンヘンジの周辺は風が強く、とにかく寒い。
レインコートを着て風をしのいだが、鼻水が止まらない。
早く暖かい場所へ移動したかったが、せっかく念願のストーンヘンジにやってきたのだ。
次に来る機会があるとは限らない。
多少の寒さはがまんしよう。
二周ほどぐるりと回って、しっかりと目に焼き付けてから、バス乗り場へと向かった。
ロンドンに帰って来て、アイルランド行きのバスを手配する。
受付の女性はアジア系。
私もアジア系だったからか、かなり親切にしてもらった。
彼女との会話の後、妙にうれしくなってしまった。
その女性が美人でやさしかったから、というだけの理由ではない。
イギリス人とまともに会話ができている自分に気付いたからだ。
ダブリン行きはすでに満席だったので、仕方なくベルファスト行きを購入。
もっと事前に計画を立てておくべきだった。
こんな行きあたりばったりでこの先大丈夫だろうか。
電車と地下鉄を乗り継いでマーティンたちの家まで帰らなければならないのだが、
どうもわかりにくい。
駅の窓口で聞くと、「バスで行け」と言われた。
おかしいな。
電車で行けるはずなのに。
そのバスの乗り方もわからなかったので、乗客に聞いてみた。
すると、
「なんでバスに乗ってるんだ?
電車の方が簡単なのに。」
と言われた。
どうやら、電車の駅の係員は私に説明するのが面倒だから
バスに乗れと言って私を追っ払ったらしい。
みんながみんな親切なわけではない。
身にしみてわかった。
バスを降りて、マーティンに借りていた自転車を回収。
彼らの家までは自転車ですぐだ。
が、迷ってしまった。
あたりはもう真っ暗。
人通りもない。
まずいな。
ウロウロしているうちに、余計に方角がわからなくなった。
ジレットに電話して助けを求めたが、自分が今どこにいるのかもわからない。
だから彼女もどうしようもない。
道路には誰もいなかったので、近くの家の呼び鈴を押して、家の中の人に電話を代わってもらった。
彼らがジレットに現在地を知らせてくれたおかげで、数分後、彼女が車で迎えに来てくれた。
車の中では、ジレットが大笑いしている。
「こんな単純なルートを、どうやったら間違うのよ。
あんな場所にたどりついちゃう方がよっぽど難しいわよ。」
恥ずかしすぎる。
ヨーロッパ最初の国イギリスで、早くもドジってしまった。
やれやれ。
この先が思いやられる。
今回はマーティンとジレットのおかげでなんとか乗り切ることができた。
だが、もしもカウチサーフィンを利用していなかったら・・・・、
と思うとゾッとする。
テーマ : カウチサーフィン(Couch Surfing)
ジャンル : 旅行