日本は終わってるのよっ!
日本にいるとなかなか見えないことも、カウチサーファーの口からいろいろと聞くことができる。
ロシアのモスクワからやって来たカウチサーファー、ロニとドミトリからも、実に多くのことを学んだ。

今日は朝の6時に起きた。
昨夜は遅くまで彼らと祇園や先斗町をウロウロしていたので、眠い。しんどい。
それでも、彼らはハイテンションだ。
特にロニ。
「ジャパン!、ジャパン!!、ジャパンッ!!!」
と、勝手に日本の歌を作って歌っている。
飛び跳ねている。

伏見稲荷というと、たくさんの鳥居が有名だが、
以外にも、大きな竹林があったりもする。
この山は実に広大な敷地を持っているのだ。

伏見稲荷の名物の鳥居には目もくれずに山道を歩く私たち三人。
「こんな山道を歩いていないで、さっさと金閣寺とか二条城に行こうよ」
そんな私の提案はあっさりと却下された。
彼らに言わせると、「いかにも観光地」といったところに行ったところで、
本当のジャパンを知る事は出来ないのだそうだ。

とか言いながら、ちゃっかり鳥居の前でポーズを決めるドミトリ。
伏見稲荷の次は、三十三間堂へ。
平日だというのに、京都駅のバスターミナルには長蛇の列が。
日本人というのはなんて暇な民族なんだ。

私は三十三間堂を訪れるのはこれが初めて。
1001体もある観音像は圧巻でした。
写真を撮ることが禁止されているのが残念ですが。
ここでは、彼らの質問責めにあいました。
美術や宗教や歴史に疎い私は、満足に答えることができませんでした。
もっと勉強せねば。

今日は天気も良く、桜も咲いていてご機嫌な我々三人。
みんな写真を撮りまくっていました。
それにしても仲の良いカップルです。

なに手なんかつないじゃってんだよ。
なんか腹立ってきた。
別れろこの野郎。

実は彼らはこのベンチに大ウケしたのです。
何百年も前の古い建物の傍に、コカコーラのロゴが入ったベンチがあるのが不思議らしく、
しきりに写真を撮っては大笑いしていました。
そんなにおかしいかな。
どうも彼らとは笑いのセンスが異なるらしい。

一人で歩くドミトリ。
やった。ついに別れたか。
残念ながら、ロニは桜の写真を撮りに行ったとか。
ドミトリと二人きりになった私は、男同士、腹を割って深い話をしました。
なんと、彼らはこの旅行をするにあたって、両親や友達にウソをついてきたというのです。
彼らが日本に旅行に行く、というと、みんな猛反対したそうです。
「あなたたち正気?
日本は放射能まみれで、もう終わってるのよ!」
いったい海外では、原発のニュースはどのように報道されてるんでしょうね。
なんだか空恐ろしくなってきました。
だから、彼らは中国を旅行していることになっているのです。
でも、そんなウソ、一発でバレるやん。
写真いっぱい撮ってるんやし。
お土産も買ってるし。
テーマ : カウチサーフィン(Couch Surfing)
ジャンル : 旅行