パンディオス、プレストン(アメリカ)

もともとは、パンディオスとプレストンは知り合いではありませんでした。
でも、同じアメリカ人ということで、二人同時にホストすることにしました。
偶然にも、彼らは電車の中で意気投合し、私と会う前にすでに仲良くなっていました。

私の家の近所にはあまり飲食店がありません。
あることはあるのですが、みんな夕方には閉まってしまいます。
嵐山の夜は早いのです。
ということで、夕食の選択肢は限られてきます。
今日は近所の焼鳥屋に行くことに決定しました。
二人とも日本酒がとても気にいったようです。
なんだかプレストンの様子がおかしい。
もう酔っ払ったのか?

焼鳥屋にて、4人で記念撮影。
ん? 4人?
クリス、なぜここに?
彼の強引さは今日も健在です。

焼鳥屋の主人と記念撮影するプレストン。
彼らが持っているのはお葬式の写真。
この焼鳥屋の主人の家系は旧華族なんだそうです。
だから彼らの親戚のお葬式には、皇族一家から華が届くとか。
でも、だからといってお葬式の写真と一緒に記念撮影はいかがなものかと・・・

みんな日本酒のせいでかなり酔いがまわってます。
話す声のトーンもだんだんと大きくなってきました。
幸い、店の中には他の客はいません。
ここぞとばかり、みんな女性遍歴を自慢し始めました。
「俺の韓国人の彼女は最高だぜ!」
「俺は中国娘の方が好きだな」
「いやいや、なんといっても日本人の女の子が一番だろ」
君たちはいったい、日本に何しに来てるんだ?

みんなしゃべってばっかりで、なかなか料理を注文しません。
私はといえば、慣れない日本酒のせいで、もうフラフラです。
英語どころか、日本語のろれつも怪しくなってきました。

プレストンはお土産を持ってきてくれました。
京都名物の八橋です。
でもこれはチョコレート味。
外国人には、あずき入りよりもこちらの方がいいみたいです。

八橋・チョコレート・バージョン。
お土産と言いながら、結局プレストンは自分がこれを食べたかったようです。
封を開けると、あっという間になくなってしまいました。
おい、クリス!お前は食べるな!

パンディオスからは韓国のお面をもらいました。
彼は今、ソウルで暮らしているからです。
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今夜のゲストはアメリカ人の二人。
プレストンは名古屋で英会話教師をしています。
覚えたての日本語を使いたくて仕方がないようです。
でも、彼の日本語はなかなかわかりにくい。
よく理解できなくて、私が顔をしかめると、
「俺、ウザい?」
と悲しそうな顔をします。
誰が彼に「ウザい」なんて日本語を教えたんだ?
パンディオスは韓国のソウルでこれまた英会話の講師をしています。
彼もアメリカ人です。
彼にとって、これが初めてのカウチサーフィン体験となるとか。
「初めてだから俺、なんかナーバスになっちゃって・・・」
いや、「ナーバス」って言葉、君には似合わないから!
イタリア人カウチサーファー、クリスティアーノは今日出発する予定でした。
私の家は2人までしか受け入れられないからです。
それは彼も承知していたはず。
ところが、
「マサト、今夜も泊めてくれないか?
ホテルを探したけど、見つからなかったんだ。」
クリス、さっきまで3人の台湾人と一緒に遊んでた、と自分で言ってたじゃん。
ホテル探す気なんてさらさら無かったんでしょ?
しかもクリスがこの話を切りだしたのは、夜の10時過ぎ。
今さら彼を追い出すわけにもいきません。
パンディオスもプレストンも気前よく、
「俺たちなら構わないぜ」
と言ってます。
布団は3人分しかありませんが、寝袋があるからなんとかなるでしょう。
常識的に言って、クリスが寝袋を使うのが筋というものです。
ところが、クリスは布団を敷き始めました。
私が、「布団は3組しかないから、1人は寝袋で寝なきゃならない」と言うと、
「その1人というのは、つまり俺のことか?」
とムッとした様子。
それでもしぶしぶ、寝袋で寝ることに承諾しました。
が、電気毛布と敷布団も占領してしまったのです。
とばっちりを喰らった残りの二人は、1.25組の布団を二人でシェアする羽目になりました。
翌朝、ようやくクリスは旅立って行ってくれました。
寝袋も布団もほったらかしで。
台所も汚しっぱなしで。
テーマ : カウチサーフィン(Couch Surfing)
ジャンル : 旅行