カウチサーフィン(オーストラリア、ヴァネッサ)

秋葉原から電車に乗って、ジブリ美術館のある三鷹に向かう。
電車は比較的空いている。
窓から見える景色は見慣れぬ風景で、とても新鮮。
そして隣に座っているのはヴァネッサ。
遠足に向かう子供のように、私は浮かれていた。
私の英語力では、自分の言いたいことがうまく言えない。
毎日、とてももどかしい思いをしている。
それなのにヴァネッサとの会話はとても楽しいのだから、
彼女の性格は、とてつもなく社交的だということなのだろう。

駅からしばらく歩いて、ジブリ美術館の入り口に到着。
もっとにぎやかな所かと思っていたが、とてもひっそりとした雰囲気だ。
ぼんやりと歩いていたら、うっかり見過ごしてしまいそう。

そして、トトロのニセのチケット売り場を発見。
ジブリ美術館の内部は写真撮影禁止のため、ここは数少ない撮影ポイントの一つ。
そのため、かなりの数の人がいて、なかなか写真を撮ることができません。
しかも、ここはジブリ美術館の敷地の外にあるので、
お金を払わなくても、誰でも入ってこれるのです。
近所に住んでる人はうらやましいな。
毎日、公園に散歩がてらトトロに会えるんだから。

しかも、この公園からは美術館の屋上の巨神兵まで見えちゃうのです。
私たちの後ろに小さく映っているのがわかるでしょうか?

このジブリ美術館のウリの一つに「ねこバス」があります。
残念ながら、このねこバスで遊べるのは小さな子供だけです。
しかし、私たちが訪れた時には特別展示が行われていました。
「ねこバスから見た風景」というもので、
これには大人も乗れるのです。
ただ、残念ながら写真を撮ることはできないのですが・・・
せっかくはるばるとここまでやってきたのだから、
じっくりと見て回りたかったのですが、
ヴァネッサには飛行機の時間があります。
駆け足で美術館内を巡りました。
ミニ映画もおみやげも巨神兵も、
時間のかかりそうな場所は全部パスです。
結局ヴァネッサがジブリ美術館内にいたのは40分ほどでした。
トトロのステンドグラスの前で一瞬だけハグをして、
彼女は走り去っていきました。
もっとじっくりとお別れが言いたかったなあ。

一人残された私は、ジブリ美術館をブラブラとします。
ただ、いい歳した男がここに一人でいるのはつらいものがあります。
通報されてもおかしくないレベルです。
屋上の巨神兵の前で、一人で記念撮影している私を見て
ギョッとしている人もいました。
それでも、巨神兵の写真を撮ってメールで送る、
とヴァネッサに約束したので、ここはぐっと耐えねば。
お土産もの売り場は、文字通り、立錐の余地もないほどの混雑ぶり。
姪へのプレゼントを買ったのですが、どっと疲れました。
ミニ劇場もかなりの人だかり。
一人で行列に並ぶのもしんどそうだったので、
少し早いですが退散することにしました。

(ジブリ美術館のパンフレット)

(ジブリ美術館のパンフレット)

(ジブリ美術館の入場引換券)

別れ際に、ヴァネッサは手紙をくれました。
いったいいつの間に書いたんだろう。
タフでクールなヴァネッサさんですが、
時折 可愛らしい少女のような一面を見せてくれます。
なかなか男心をくすぐるツボを心得ていらっしゃる。


(新宿の東京都庁)
帰りの夜行バスは一人です。
平日の夜なので、周りは学生ばかり。
とてもにぎやかです。
そんな中に一人でいると、とても孤独を感じます。
バスが走り出してからも、消灯まではまだ間があったので、
何度も何度も繰り返してヴァネッサからの手紙を読みました。
なんだかジーンとしてきました。
一週間か。
楽しかったなあ。
なんだか 長い夢を見ていたような気がする。
スポンサーサイト
テーマ : カウチサーフィン(Couch Surfing)
ジャンル : 旅行