Shut up!
オーストラリアからのカウチサーファー、ティムは、とっても料理が上手です。

ティムはオーストラリアでウーフィン(Woofing)のホストをしています。
自分の農場を持ち、牛や鶏、犬などの動物に囲まれて暮らしています。
畑ではたくさんの野菜が採れ、自分でワインを作ったりもしています。
なんて素晴らしい生活でしょう!
そんな彼はとても料理が好きです。
毎晩夕食を作ってくれるのです。

例えばこんな感じ。
ごはんやみそ汁、梅干なんかは私が提供しました。

一見ショボく見えるこのおかず。
実は大変手が込んでるんです。
なすびの上に、うらごしした複数の野菜が乗っています。
こんな小さな料理を作るのに、膨大な時間を費やしていました。
もちろん、味は最高!

また別の日の献立。

鱈と野菜の付け合わせ。
この野菜たちも、ただ炒めるだけではなく、ずいぶんと味付けに工夫を凝らしていました。
ただ、私の家にはワインがないので、代わりにビールを使っていましたが。
このティム、とても話好きで、一度しゃべりだすと止まりません。
最初のうちは、オーストラリアの英語に慣れるいい機会だと思って話に付き合っていたのですが、
何時間でもしゃべり続けます。
恐ろしくタフなじいさんです。
話の内容は多岐にわたります。
・太極拳
・ウーフィン
・オーストラリアの交通事情
・タスマニアの大自然
ティムは日本の原発の事故についても触れ、
「この災難は、地球が人間に警告を発してるんだ、
もっと自然な本来の生活に戻れと言ってるんだ」
と、しみじみと語りました。
また、こんなことも言います。
「お前はもっと積極的に近所づきあいしなくちゃならん。
隣の人の素性も知らないなんて異常だ。
それに野菜くらい自分で作れ。
そうだ、近くに休耕田があるのを見つけたぞ。
そこを借り切って家庭菜園を作れ。
ついでに近所の人たちも誘ってみんなで野菜を育てたらどうだ。
女の子とも仲良くなれるかもしれないぞ。」
無茶だ!
毎日彼のおしゃべりに付き合ったせいで、彼のオーストラリア英語もなんとか聞き取れるようになってきました。
と思ったら、今度はジョーク攻撃です。
日常英会話もおぼつかないのに、ギャグを理解するなんて不可能です。
オチがわかりません。
ティムが自分一人で大ウケして大爆笑しても、
私は苦笑いを返すだけ。
それでも彼はかまわずにギャグを連発しては大笑いしています。
ひとしきり話した後、さすがに疲れたのか、
「ワシはもう寝る。
マサトもポルノばっかし見てないで早く寝ろよ。」
と言って自分の部屋に入っていきました。
やっと静かな生活が戻ってきました。
と思ったら、ティムの部屋から爆音が響いてきます。
「なんちゅうデカい いびきをかくんだ このジジイ!」
耳栓をして対抗しましたが、熟睡はできませんでした。
そして翌朝、ティムは私にこう言いました。
「おいマサト、いつまで寝てるんだ。
お日様はとっくに昇ってるぞ。」
あんたのせいで眠れなかったんだよ!
テーマ : カウチサーフィン(Couch Surfing)
ジャンル : 旅行