誇り高きスイス人
ガイドしてあげたほうがいいのか、それとも自由に行動させてあげるべきなのか。
会話を積極的にするべきなのか、それとも そっとしておいてあげるべきなのか。
今回のカウチサーフィン体験では、一瞬険悪なムードになった。
このさじ加減を誤ったのが原因だ。

基本的にカウチサーフィンのシステムを利用する人はセレブではない。
文化交流もカウチサーフィンの目的の一つなのだが、やはり旅行費用を浮かせるという目的も大きい。
そう思って、私はできるかぎり食事も提供するように心がけていた。
このスイス人のカップルが来るまでは。
夕食を用意してあげたら、このカウチサーファーは
「なんでこんなことをするんだ?」
と、少し不愉快そうだった。
一緒にスーパーに買い物に行って、翌朝の朝食のためにパンを買おうとしたら、
「なんでお前が俺たちの分までパンを買うんだ?」
と、少しキレぎみに言われた。
「俺たちは乞食じゃない。
自分の食料は自分で調達する」
これが彼らのスタンスらしい。
なるほど、それも一理ある。
カウチサーフィンは慈善事業とは異なる。
無理に施しをする必要はない。
次の日は、彼らがチーズフォンデュをごちそうしてくれた。
私には初めての経験。
これぞカウチサーフィンだね。
文化交流だー!
まあ、メイドインジャパンの製品だったけど。
ちなみに彼らはプロの登山家。
夫婦で世界各地の山を制覇しているらしい。
もちろん富士山にも登った。
楽勝だったらしい。
プロらしく毎朝のジョギングも欠かさない。
「お前も来るか?」
そう誘われたら断れない。
観光客でごったがえす嵐山を、渡月橋を、3人で颯爽と駆け抜けた。
天龍寺の横の竹林も走った。
大勢の観光客が振り返る。
「なんでこんなところをジョギングしてるんだ?」
彼らはヨーロッパ人だからジョギング姿も様になっている。
でも、後ろをヒィヒィいいながら走ってる国産の俺は・・・。
恥ずかしかった。
カウチサーフィンをしていると、いろんな人に出会える。
普段ならしないようなこともできる。
スイスかあ。
行きたいなあ。
テーマ : カウチサーフィン(Couch Surfing)
ジャンル : 旅行